総務部長


 「総務部」とは?

 条例の改廃、選挙、電算業務、職員人事、税金、工事契約、防災・交通安全などに関することを行っています。


  願う日々
消防団員による水防訓練の写真
 
宗長庵趾の写真
 
芭蕉のさみだれ古碑の写真

(上) 月の輪工法を訓練中の消防団員(本年6月13日の水防訓練

(中) 駅北口広場の一角にある市指定文化財(史跡)宗長庵趾

(下) 宗長庵趾に建つ「…たれの…吹きおとせ大井川」の断碑 

 また携帯電話に、大雨・洪水注意報が発表されたとメールがあった。日によっては、2度、3度とメールが届く。大雨注意報が発表されると、初期水防配備体制に入る。島田、金谷、川根の3地区について、職員が8班4組体制で、1年中、昼夜の別なく、水害や土砂災害の発生を警戒する体制をとっている。
 気象庁が公表している警報や注意報の発表基準は、市町村ごとに定められている。本市の場合は、大雨注意報が、平坦地で1時間雨量40ミリ、平坦地以外で70ミリ。大雨警報の場合は、平坦地で1時間雨量70ミリ、平坦地以外で100ミリの基準に達すると予想されるときに発表される。島田市統計書によると、平成20年の年間降水量は、2,022ミリ、月間最高降水量は、6月の430ミリ。1日最高降水量も6月で、153ミリとなっている。感覚のちがいや風の影響などにもよるが、降水量1時間1ミリを超えると、一般に傘などの雨具が必要で、3ミリ以上になると、未舗装の道に水たまりが発生するといわれる。
 季節は、梅雨前線や台風による集中豪雨の時期をむかえている。川根地域をはじめ、豊かな自然に恵まれている地区は、急で険しい地形の所がおおく、台風や豪雨、地震等による自然条件の下では、土砂災害の危険性が隣りあわせている。さらに、こうした地区の多くは、高齢化の進展や過疎化による地域コミュニティの弱体化、地域防災力の低下などの社会環境の変化が生じている。とくに土砂災害の被害をうけやすい中山間地域においては、集落や交通網に壊滅的な被害が生じ、人的被害のみならず、地域社会の存続や経済・産業活動に対しても甚大な影響をおよぼす例もみられる。
 「越すに越されぬ」と詠まれた大井川。梅雨空の下で、今日も、芭蕉が川留めにあったときの様相を呈している。芭蕉ならずとも、「さみだれの空吹きおとせ」と願う日々である。

※月の輪工法 堤防に穴があき水がふきだした場合に、川の水位との水位差をちぢめ水の圧力を弱めることにより、堤防の決壊を防ぐ水防工法

平成22年7月10日

  うれしい1日
山際まで崩落した道路の写真
被災した現場
 
山を削り道路を確保した写真
災害査定を待つ現場

 建設部長に着任した4月早々、国土交通省災害査定官などによる災害復旧事業費国庫負担の査定があった。この災害査定は、大井川右岸の神尾地区にある市道地蔵峠停車場線に係るもの。川をはさんだ対岸は、鵜網地区。市道名が表わすように、国道473号線沿いの地蔵峠から下り、大井川鐡道神尾駅に至る道路。この道路が、3月2日の朝、30メートルほど崩壊した。季節外れの多量の降雨が続いた上に、2月26日、27日の連続雨量に誘引されて崩壊に至ったと考えられる。
 被災現場から神尾駅までの地域には、住家1軒と茶業協同組合の荒茶加工施設のほか、2ヘクタールほどの茶畑がある。この道路は、唯一の生活道路で、1番茶に対する準備などが目前に控えていることもあって、最優先課題として対応。地下水対策も行って、道路復旧を図り、災害査定の当日を迎えた。
 現場調査の1日目は、あいにくの雨。職員は、雨合羽、長靴姿。冷たい雨も気にせず、全員が、それぞれの持ち場で役割を果たした。翌日も雨だったが、この日は、土木事務所での書類審査。担当職員が、査定官の質疑に図面等の根拠を示して、速やかに対応し、その職員を先輩や同僚がかたわらで支援した。ここには、守り伝えるべきものが、確かにあった。この日、査定官の講評の中で、2日間にわたる災害査定に対する市職員の対応について、担当職員をはじめとする職員一同が賛辞を受けた。さらに、同席した県幹部職員からも、おほめの言葉をいただいた。現場の本復旧のめども立ち、二重の喜びに包まれた1日だった。

平成22年4月30日

 

 

  思い出の色
島田駅北口広場の写真
完成間近の島田駅北口広場
広場の西側に、いちょうの木がある。

 
島田駅南口広場の写真
整備が進む島田駅南口広場
両広場とも、3月18日から供用開始

 
 都会の真っただ中にある大学は、レンガ塀でふち飾りした正門からまっすぐに、キャンパスに至るまで、いちょう(銀杏)並木が続いている。その下を行きかう学生の1人であったころは、時の移ろいとともに、光や風のなかで、いちょうの木が見せる新緑のまぶしさや黄金色に輝く実りなどの変化は、自分の若さと同じようにあたり前の現実で、日々の関心は、まったく別のことに向いていた。
 キャンパスのほぼ中央には、大人2人が隠れるほどの幹回りの、ひときわ高いいちょうの木があって、そこには、授業のある日は毎日、同学年や同好会の学友が、だれかれとなく、寂しさをもち寄るように集まった。毎年、終業や卒業の日が近づく今ごろの季節は、登校する必要性もうすれ、語らいの機会も少なくなっていた。いちょうの木も、すっかり葉を落とし、網の目のように細い枝まであらわになっている。日ごとに暖かな春を迎えるなかで、ときに寒のもどりに身を震わせながら、ふと見上げる枝のむこうには青空があった。季節の変わり目は、曇り空や雨の日が多いはずなのに、思い出に残るのは、不思議と、いつも青空。ほどけた紙包みからこぼれでた大切なもの。あのころの時間は、もう元にはもどらない。

平成21年2月18日

  1月からは赤い色



ジャンボ干支(えと)の写真
大代村おこしグループ「王子田会」が制作した恒例のジャンボ干支(えと)
全長4.5m、高さ2.5mの大きさ

 子どものころにもどって「なぞなぞ」を1つ。「寒くなると赤くなって、暑くなると青くなるもの。そして、寒さと暑さの間は緑やオレンジ色になるもの、なーんだ?」その答えは、広報しまだの基本色!
 広報紙の発行は、毎月1日と15日。入稿日が迫るなか、親しみやすい紙面づくりに工夫を凝らし、市民のみなさんが知りたいニュースや伝えるべき情報を正確に文字にする。活字以上に語りかける写真も腕の見せ所。特集を組んだり、ときにはA4判で24ページの紙面になることもある。
 広報の業務は、市民生活全般におよぶ市の仕事のなかでも特異な存在。取材は、むしろ日曜・祝日が多く、早朝・夜間のほか、暑さ・寒さ、天候などにかかわらず、職員がみずから出向いて、写真を撮り、話を聴く。広報担当の隣室には、報道機関10社で組織する島田記者クラブがある。ベテラン記者の助言も強い味方だ。
 早々と夜の闇がまちを包み、昼間でも彩りが乏しい季節になった。「広報しまだ」を読まれた人の心に暖かな色の光がともることを願って、師走を迎えた各地域を取材する日々がつづく。
※「広報しまだ」の基本色は、1月から3月までは赤色、そして3月ごとに緑→青→オレンジ色になります。 

平成20年12月15日

  未来は何色?

音楽の集いin川根(本年8月開催)の写真
「音楽の集いin川根」における杉並児童合唱団と島田市少年少女合唱団の交流会(旧笹間小体育館で開催)

 1秒1秒、ゆっくり時をきざむ時計の針を見つめ、しばしの物思い。前回、「部長の部屋」をアップしたのは、4月21日。日ごとに秋の色が深まり、あと少しで半年がすぎてしまうことに改めて驚く。
 毎月、本市のHPへのアクセス件数の報告がある。9月は40,286件。部長の部屋トップページへのアクセス件数は407件。そのうち、企画部長へは123件のアクセスがあった。4月以来の無沙汰をお詫びしたい。振りかえる時間の中ではいろいろな出来事があったが、今回は、これから先の話を少し。
 本年度、企画部では「島田市総合計画」の策定にとり組んでいる。総合計画は、地域における総合的かつ計画的な行政運営の基本構想で、事務処理の根本となるもの。2度の合併を経た新島田市には、旧市町の総合計画をうけて策定した島田市・金谷町新市建設計画(計画期間:平成17年度〜平成26年度)と島田市・川根町合併市町村基本計画(計画期間:平成20年度〜平成29年度)がある。新たな島田市総合計画は、平成21年度から平成30年度までをカンバスとして、旧市町や合併時の人々の熱い思いを引き継いで描かれる。きびしい現実を映しこむなかで、いかに近未来の島田市に夢をもたらすことができるか。物思いの時間は、果てがない。

平成20年10月6日

  企画部長に異動しました

川根の茶畑の中を走るSLの写真
川根の茶畑の中を走るSL

 旧島田市と旧金谷町との合併につづき、本年4月、川根町との合併が実現しました。新島田市は、旧市における悲願ともいうべき10万人都市となることができました。
 さらに、富士山静岡空港の開港を1年後にひかえ、大空に夢をたくすこととあわせ、地域を重視する視点が必要と考えます。本年10月には、地域に根づいたFM島田の本放送も開始されます。市民の暮らしは、大井川の流れとともに営々とつづいています。各地域がもつ特性に更なる輝きを与えつつ、新市としての一体性を内外にアピールしたいものです。
 企画部のしごとは、行政の縦割り組織を超えて、新市の未来図をえがく役割も大きなものです。前任の健康福祉部長としての職責以上に、市政全般に対する目くばりが必要な重責と考えています。市民一人ひとりの皆さんをはじめ、地域や団体の力をお借りし、ともに歩んでまいりたいと思います。

平成20年4月21日

 
  春を待つ
河原町の番宿の写真
 
昨年の川越し街道ひな祭り準備の写真
 
川越し街道ひな祭りの写真
川越し街道ひな祭りは、3月3日(月)から河原町の番宿で開催予定

 しまだ次世代育成支援ネットワークが主催した小さな集まりがあった。参加した人のアンケートには、不妊で悩む人たちの思いが届く「はじめの一歩」になればとの感想があった。同じ悩みを抱く人たちとの出会いによって、一人一人の気持ちが柔らかに解きほぐされたことが伝わってくる。行政の手が届きにくい心のケアを大切にしたイベントだった。
 
 厚生労働省によれば、不妊治療を受けている人は、全国で約47万人(推計)。そのうち特定不妊治療と称する体外受精または顕微授精を受けた夫婦が約3割を占める。年間の出生児数が110万人に満たない少子化のなかで、この治療法による出生児数は、1パーセントを超えるといわれる。
 治療費は、全額自費扱いで、1回当たり30万円から70万円。年間3、4回で100万円から200万円程度又はそれ以上の費用がかかる。治療を受ける夫婦は30代が多く、その平均的な年収を考えると、経済的負担に対する助成制度が不可欠。加えて、女性が働いている場合の身体的・精神的負担は更に大きい。こうした不妊に悩む人たちの事情については、「患者から見た不妊治療の在り方に関する研究」として、インターネットで公開されている。

 「いつから春になるの?」この春、小学校に入学する子どもだろうか。母親との会話の一部が耳に飛び込む。日差しは、日を重ねるごとに明るくなっている。通勤途上に見る木れんも、冷たい風に枝を震わせながらも、銀白色のむくげのリボンをまとい、春を待っている。

※しまだ次世代育成支援ネットワーク 子育て支援を実践するグループ「きしゃぽっぽ」を統括する市民団体
※患者から見た不妊治療の在り方に関する研究(北村邦夫(社)日本家族計画協会クリニック所長ほか) 厚生科学研究費補助金(子ども家庭総合研究事業)研究協力報告書「不妊治療の在り方に関する研究」主任研究者・矢内原巧昭和大学医学部教授。分担研究:不妊治療の実態及び不妊治療技術の適用に関する研究「患者から見た不妊治療の在り方に関する研究」
 厚生省が1996年度からスタートさせた「生涯を通じた女性の健康支援事業」の一環として、日本家族計画協会クリニックが1997年1月から1999年12月まで開設した「不妊ホットライン」のあらましと不妊治療の在り方についての不妊当事者の思いを明らかにしている。

平成20年2月20日

  年末年始の背中
大代地区のジャンボ干支(えと)の写真
大代村おこしグループ「王子田会」が制作したジャンボ干支(えと)
本体3m×2.5m(親子5m)の大きさ

 「語る・聞く・沈黙する」と題する講演を聴く機会があった。講師は、山折哲雄先生。国立歴史民族博物館教授や国際日本文化研究センター所長などを歴任された泰斗としてのバックボーンを感じさせつつ、ユーモアあふれる講演だった。
 なかでも、世阿弥の能「井筒」の話には興がわいた。先生は、紀有常の娘の亡霊(後シテ)が嘆くころまで眠り、舞台を去るときにパッと目を覚ます。亡霊のうしろ姿をながめることが一番の楽しみというのがその理由。亡霊の嘆きにじっと耳をかたむけ、カウンセラーの役目をはたす旅僧(ワキ)。慰められて去るクライアントとしての亡霊の背中は、軽くなっているという。
 背中の話は、更につづく。御自身が入院されたとき、病室を後にする医師や看護師の背中に冷たさを感じた。通院時に正対するだけでは分からなかった出来事だという。その観察眼には、病床でくらす人の透徹したまなざしも感じられる。
 まもなく年末恒例の仕事納め式がある。最前列に並ぶ私の背中は、この1年をどう語るのだろう。そして、新しい年の仕事始め式では……。
  こぞことし 
 去年今年貫く棒のごときもの(高浜虚子)

平成19年12月20日

  秋の祭り

昨年の東町・八幡神社相撲大会の写真
東町・八幡神社の相撲大会
 (今年は10月8日に開催)

 梅雨入り前から、毎週のように、浜松市佐久間に通っている。朝な夕なの空の色や沿道の景色などを楽しみながらの時間。町並みをぬけ、遠くにみえた山の懐に入るころには、2時間ほどのドライブもそろそろ終点だ。退屈するどころか、近ごろは、落葉しはじめた街路樹の根元にさく彼岸花や黄金色にかがやく稲穂など、色づく秋に感動している。先日など、森警察署の西側に広がるたんぼから稲刈り後の匂いが車内にとびこんできて、思わず、深呼吸をしたものだ。
 沿道のあちこちには、ずいぶん前から、祭典による交通渋滞の予告看板が目についた。掛川市大池では、早朝の交通整理に驚かされた。車のライトが照らしたのは、おおぜいの人に引かれ、ゆったりと道を横ぎる祭り屋台だった。
 我が市でも、地域で秋祭りの準備が進められている。なかでも、島田大祭(帯まつり)は、元禄8年以来105回(315年目)を迎える伝統の祭り。夜のとばりが下りるころ、風にのって、どこからか聞こえてくる笛太鼓、三味などの音色には、3年前の帯まつりの時を飛び越えて、来し方を思いやる不思議な力がある。

平成19年10月1日

  しのぶ夏

大井川大花火大会の写真
今年8月10日の
大井川大花火大会

 平均寿命は男性78.56年、女性85.52年と過去最高。寿命の伸長が依然続くなかで、あちこちで新しいセレモニーホール(葬儀会館)を目にするのはなぜだろう。
 調べると、約109万人の年間死亡者が、2020年には約143万人。2040年は、年間死亡166万人時代になるという。少子高齢社会は、同時に少子多死社会でもある。葬儀の場所は、昭和30年、ほぼ9割が自宅だが、平成17年は16.2%に減少。代わって葬儀会館(斎場)の葬儀が最も多く(60.7%)なったというわけだ。同様に、一般的であった自宅での死亡(76.9%)も、平成17年は12.2%に減少。病院死が一般的になった。
 厳しい現実のなかで、残された時間を自分らしく生きるため、わが家を臨終の場所にと望む人もいる。そうした人々の思いを大切に受けとめ続けてきたのが、島田市民病院緩和ケア科だ。平成15年以来、島田・金谷地区を中心に115人の実績がある。在宅における緩和ケアや看取りサービスを実施することにより、在宅療養患者とその家族のクオリティー・オブ・ライフ(QOL)の向上が図られている。
 父も祖母も自宅で息をひきとった。老いや死を迎える家族を見守ることで、本人や自分自身の、死を迎えるまでの「生」についても考える時間があった。8月は亡くなった人々をしのぶお盆の時季でもある。

※平均寿命は、平成17年完全生命表による。平成18年簡易生命表では、男性79.00年、女性85.81年。
※WHO(世界保健機関)による緩和ケアの定義
「緩和ケアとは、生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、疾患の早期より痛み、身体的問題、心理社会的問題、スピリチュアルな(霊的な・魂の)問題に関してきちんとした評価をおこない、それが障害とならないように予防したり対処したりすることで、クオリティー・オブ・ライフ(生活の質、生命の質)を改善するためのアプローチである。」日本ホスピス緩和ケア協会ホームページの翻訳より引用

平成19年8月14日

  夏休み

夏休み子ども折り紙教室の写真
夏休み子ども折り紙教室 7/25
(しまだ楽習センター)

 7月初めに発表された平成19年版国民生活白書。家族、地域、職場のつながりに焦点をあて、「つながりが築く豊かな国民生活」と副題がついている。白書によれば、生活の質や利便性の向上、家族行動の個別化などにより、家族が交流する時間がもてなくなっているという。特に30〜40代の働き盛りの男性の約3割は、家族との時間が十分でないと感じているそうだ。
 子供を望む人が、安心して子供を産み、その家族を地域がささえる環境は、人と人とのつながりなくしては醸成できない。一人一人が魅力的なつながりを持つことは、少子化の流れをかえ、次世代を担う子供や若者が健全に育成されることにもつながっていく。
 家族とすごす時間を設けることができる夏休み。自分の生活(QOL)を充実させるため、どのようなつながりを選択するか、考えてみませんか?

※QOL:Quality Of Life(生活の質)

平成19年7月30日

  夏の思い出

鐘の鳴る丘集会所(移転復元後の施設)
青少年育成施設として利用
されている「鐘の鳴る丘集会所」
(安曇野市提供)

 ふとしたことから、それまで脳裏にあることさえ自覚にない、過去の出来事を思い出すことがある。 
 大学生のころ、アルバイトで塾の先生をしていた。夏休みは、恒例の合宿勉強会で信州へ。勉強の合間、緑の山々にかこまれた野原でソフトボール。しばらくして、遠くにポツンと見える建物に気がついた。その建物は、周りから孤立している印象を与える不思議なたたずまい。それが「鐘の鳴る丘」のモデルとなった少年の更生施設(有明高原寮)と知った。屈託なく笑い、ゲームを楽しむ少年たちを目のまえに、施設に入っている少年たちを思った。「こちら」と「あちら」との間には、青空の下、広く大きな空間があった。その2つの景色をつなげるものが見つからなかったことを思い出す。

※ドラマ「鐘の鳴る丘」 菊田一夫原作。NHKラジオで昭和22年7月から600回放送された。

平成19年6月25日

  春の楽しみ

羽を休めるすずめの写真
羽を休める2羽のすずめ

 朝日の中で、チュンチュンと、すずめの鳴き声が聞こえる。3月の末、稲わらや草などを運ぶ2羽のすずめに気がついた。小路をへだてた向かいの民家に巣を作ったらしい。ひさしから突きでた稲わらが風に揺れている。
 2階の部屋にくつろいでいると、電線にとまり、ときどき並んで毛繕いをしている姿も見かける。そのうち愛着もわいてきて、飛び立つすずめの姿をおって立ち上がったり、少しさびしい気持ちになったりする。
 子すずめは、俳句では春の季語。一茶の「われときて遊べや親のないすずめ」の句も思い浮かぶ。一茶には、蛙や猫などの小動物を題材に、心象風景をよんだ繊細な句も多い。どこか福祉の心にかようものを感じながら、いつか子すずめの姿を楽しみにしている。

平成19年5月10日

  花の春

帯桜(市民会館東側)の写真
今年2月中旬に開花した「帯桜」

 木れんは若葉に衣替え。明るさを増した日ざしのなかで、連ぎょうの黄の花が鮮やかに映る。今年は早々と、蝶の姿や蛙の鳴き声にも接した。まさに万物が生まれいずる春となった。しかし、この季節が嫌いという人も、少なくない。
 年末年始には、暦をかけ替える静かな時間がある。そこには、1つ歳をとることを受容する自分がいる。ところが、3月31日から4月1日にかけては、暦の1ページをめくるだけなのに、昨日までとは違う時間と空間がある。喜怒哀楽の4文字だけでは表しきれない時間を共有した人との別れがある。心騒ぐ、時の移ろい方なのだ。
 おりしも、新たな出会いのすばらしさを予感させるかのように、各地から桜のたよりが、聞こえ始めた。人々のさまざまな思いをよそに咲く花の、短くも、美しい季節を楽しもう。

平成19年3月29日

 春の風

動物愛護教室の写真
五和小4年生と動物ボランティア犬
とのふれあい

 清潔感や気分転換もできるのが好きで、月に1度は、なじみの理髪店へ。店主が外で犬を抱いていると、何人かの、見知らぬ人から声をかけられたと話してくれた。動物、なかでも犬には、人と人とを近しいものとする不思議な力があるようだ。
 愛犬家としても有名なイギリス女王・エリザベス2世。上着に犬のピンバッチをつけた報道記者に親しく声をかけたエピソードやコーギーを飼っていた日本人の手紙に女王の名代で返信があったこともある。熟年夫婦が犬をペットにしたら、会話が増え、生活に豊かさを感じられるようになったという話も耳にする。むしろ「家族の一員」と呼ぶのがふさわしいという人もいる。
 店をでて、襟足にひんやりとした外気を感じていると、耳元で、「子どもたちに大人気のドラえもんは、猫型ロボットだよ」と、いたずらな春の風が、ささやいた。

平成19年2月21日

 初春

白木れんの写真
木れんは3月から4月ころに開花

 通勤途上にある民家の塀ごしに、毎年、木れんが花ひらく。優雅な紫木れんにやや遅れ、清楚に白木れんも咲きはじめる。年末には、すっかり葉を落とすと同時に、白いつぼみをあらわした。暦の上では元日から新しい時間がリセットされたが、生きとし生けるものの営みは、途切れることはない。
 人間の暮らしも同じ。盆暮れ、正月の休みもなく、この年始早々から活動する人々がいる。健康福祉の分野だけをみても、民生委員・児童委員をはじめ、医療や保健、福祉、介護などに従事する人たちがいる。身近な地域における生活を24時間、365日にわたり支えている。今年も、多くの人とともに力をあわせ、市民福祉の向上を図りたい。

平成19年1月10日

 冬の星空


なのはな作業所の「なのはなまつり」の写真
「なのはなまつり」でゲームを楽しむ

 冬至が近づくにつれて、夜のとばりが早く下りるころとなった。2月から3月にかけて、夕暮れ時にみる西の空の色も好きだが、今の季節、仕事を終えて家路をたどる途上、見上げる夜空も、なかなかだ。澄み始めた大気の中で輝くあまたの星を眺めると、肌をきるような寒さや浮世の出来事も忘れてしまう。
  同時に、ある若者の姿が脳裏によみがえる。昼休み、なのはな作業所(心身障害者小規模授産施設・横井四丁目)のフェンスにもたれ、通称イナヅマガードの上を走る電車を楽しみに待っている通所者がいる。人は、だれでも心に大切なものをもっている。この若者が限られた時間の中で見る電車は、きっと、私が見る夜空に輝く星々と同じものなのだろう。
 ⇒ふくしだより

平成18年12月20日

 スポーツと食欲の秋


はつらつ運動教室の写真
健康運動指導士の永田洋子先生と
ストレッチ体操+ダンベル体操

 6年前、健康と運動に関する研修を契機に始めたプール通い。水中ウォーキングや水泳で1時間余りをすごすと、帰りはTシャツ姿。冬でも車の窓を少し開けて走るほど、全身がポカポカになる。筋肉や心臓、肺などの身体機能の維持・向上を図ることにより、生活習慣病の発症リスクを低下できるという。なによりプールの水に体重をあずけリラックスした後は、心身ともに軽くなる「そう快感」がある。 
 例年、夏やせで3キロほど体重が落ちるが、秋も深まるころには、きまって体重も回復する。やせる目的で運動を続けているのではないが、この季節、食が進むのは、うれしいやら困るやら。少し窮屈となった、おなか周りをなでながら、メタボリックシンドロームを気にしている。

平成18年11月21日

 秋は結婚シーズン?

あひるっこ(第三保育園)の写真

 1か月ほどの間に3件、結婚式への御招待を受けた。私が挙式したころと違い、仲人をたてた結婚式は減り、披露宴のスタイルもさまざま。今も昔も変わらないのは、結婚にまつわって、家族をはじめとする周囲の関心事。御両親にとっては初孫の誕生、本人たちにとっては2世を待ち望むということだ。
 少子化傾向は今後も続くという観測がある中で、昨年の合計特殊出生率が1.47で全国2位。都道府県レベルで唯一、前年比率が上昇した福井県。子育てしやすい生活形態として、経済的安定を基に、子どもの世話をする祖父母やボランティアの存在が認められることは、示唆に富む。
 次世代育成支援島田市行動計画

平成18年11月1日

 

 

 

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