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更新日:2017年10月16日

市政羅針盤

市政運営の方針を分かりやすく市民の皆様にお伝えするため、平成26年10月号の広報紙より「市政羅針盤」の掲載をはじめました。

平成29年度

平成28年度

平成27年度

平成26年度

掲載内容

「かわまちづくり」と蓬莱橋周辺整備(平成29年10月号)(平成29年10月16日掲載)

 

年間15万人の観光客が訪れ、「世界一長い木造歩道橋」としてギネス認定されている蓬莱橋に、来春3月、お休み処どころ兼物産販売所がオープンします。
全長897.4mにちなみ、「厄なしの橋」としても多くの観光客に愛されている蓬莱橋ですが、これまでは法律の制限もあり、休憩する場所も「島田の逸品」や特産のお茶をお買い上げいただく場所も設置できませんでした。多くの観光客が訪れる中で、楽しみながらお金を使っていただく仕組みをつくることが、これからの「観光で稼ぐ」という取り組みの中での大きな課題でした。
これらの課題を解決しようと、国土交通省静岡河川事務所の協力を得ながら、昨年5月に「島田市大井川ミズベリング協議会」を設立。蓬莱橋を中心とする大井川の魅力や価値を生かした「憩いの場」「にぎわいの場」の創出に向け、市民や民間事業者の皆さんと一緒になって検討を進めてきました。
今月は、島田市が目指す「かわまちづくり」とは何かをお話しすると共に、蓬莱橋周辺の将来像をお伝えしたいと思います。
「かわまちづくり」とは、地域の創意工夫により景観、歴史、文化および観光基盤などの「資源」を生かし、行政・民間事業者・地元住民・河川管理者が連携して、「河川空間」と「まち空間」が融合した良好な空間形成を目指す取り組みをいいます。平たくいえば、蓬莱橋を中心に、市の中心部に「観光・交流」「にぎわい」「憩い」の場を創出する水辺空間を整備し、地域の活性化につなげていこうという取り組みです。水辺は、その使い方によって、新たな価値を生み出す可能性を秘めています。地域の資源をみんなで生かし、地域の「顔」そして「誇り」となる水辺空間の形成を目指し、国土交通省の支援を受けながら「かわまちづくり」を推進してまいります。
今年度は、お休み処兼物産販売所と番小屋の新設、観光トイレのリニューアルを実施し、ライトアップ設備も新たに設けます。さらに来年度以降には、蓬莱橋左岸の橋のたもと(高水敷:こうずいじき)に、駐車場やイベント広場などを整備する計画です。左岸側の整備完了後は右岸側の整備へと移り、その後、島田市博物館前の高水敷へと整備箇所を広げてまいります。
水辺空間整備後は、観光客はもちろんのこと、市民の皆さんにも大井川とその自然に触れ合える憩いの場やふれあいの場として活用していただければと考えております。また、オープンカフェや軽トラ市、工夫を凝らしたイベントの開催など、多くの皆さんに関わっていただける場所を目指してまいります。まずは、来春の観光シーズンをご期待ください。

 

財政破綻してから10年経った夕張市から学ぶこと(平成29年9月号)(平成29年9月19日掲載)

皆さんは「北海道夕張市」と聞いて何を連想するでしょうか。先月、夕張市を訪ねる機会があり、そこで出会った市民の皆さんから「財政破綻は、市民が目覚めるきっかけだった」「今じゃ、市民が市長(36歳)の親代わりみたいな気持ちで市政を応援してる」という話を次々聴いて、心を揺さぶられました。今月は、夕張市の現状を通して、人口減少、超高齢社会を迎える日本の将来、そして地方の課題を考えてみたいと思います。
かつて炭鉱の街として栄え、約12万人が暮らした北海道夕張市。11年前の2006年6月、税収8億円のまちが353億円もの赤字を抱えて前市長が財政破綻を表明。人口は現在8,538人(7月末)、高齢化率は道内最高の50.05%(5月末)。260人いた市職員は100人に減り、給与も4割カット。市長の月給は、7割カットの約26万円。破綻当時「支出は、命にかかわること以外は全部削る」というスタンスでしたから、住民税など市民負担を最高額に引き上げる一方、市の出先機関や図書館などの公共施設、観光施設を次々に閉鎖。
地域医療を担っていた市民病院は、規模を縮小して診療所になり、171床あった病床はわずか19床に。子育て支援や福祉サービス、各種補助金も相次いで打ち切りました。小学校は6校を1校に、中学校も3校を1校に統合。児童数は破綻前のほぼ半数に減り、スクールバスがないため、児童の6割が一般客と一緒の路線バスで通っています。島田市の2倍以上の面積に相当する763k㎡の市域に、小中学校がわずか1校ずつです。
夕張市は破綻した当時、353億円の借金を18年間で返済する計画を立てました。訪問時、返済額は118億円、残り235億円だと伺いました。今年からは「財政の再建」だけではなく、地域の再生や人口の減少を食い止める施策をしっかり加速させ、これまでの再建計画を抜本的に見直し、新たな財政再生計画を策定したいと、鈴木直道(すずきなおみち)市長は力強く語っておられました。
緊縮財政一辺倒を見直して方向転換をしなければ、まちはますます疲弊してしまいます。121戸ある夕張メロン農家の売上高は、昨年度23億2,500万円。夕張応援のために大手企業も進出してきています。現在の夕張市民からは「市民負担を軽くしてほしい」「水道料金が高すぎるから安くしてほしい」という声は、全く出なかったといいます。次世代への投資を求める声ばかりだったことが印象的です。不思議なもので、大きな課題ばかりの現場には、自分の力が役立てられるのではないかと、寄り添う人たちが外から集まってきます。市民も、今まで当たり前にあった行政サービスが削られ、不自由な生活を強いられるうちに「自分たちで何とかしなければ」「一緒にやろう」という、まさに「協働のまちづくり」への思いが強くなっていったように感じました。身内のことを考えるように、わがまち島田を大切に思う市民を増やしていきたい。「市民力」が、島田市の未来を創ります。

新しい副市長2人を紹介します(平成29年8月号)(平成29年8月28日掲載)

島田市議会6月定例会にて、「副市長の2人体制化および副市長の選任」について市議会議員全員のご賛同を賜り、去る7月12日付けで萬屋正(まんやただし)と牛尾伸吾(うしおしんご)に辞令を交付しました。今月は、副市長を2人体制とした私の抱負と事務分担などについて、ご説明いたします。

市長一期目を「土台づくり」と表現するなら、二期目は具体的な成果を目に見える形でお示しする4年間になると考えています。当市は、新島田市民病院建設、賑(にぎ)わい交流拠点の整備、旧金谷中学校跡地の利活用、市役所周辺整備の検討など、予算も時間もかかる重要な事業をいくつも抱え、かつ人口減少・超高齢社会の到来という大きな行政課題に直面しています。その中で私が実感したことは、渉外にあたる推進力「地域づくり」と、行政内部をまとめる力「市役所づくり」の両方をパワーアップしなければ、市はポテンシャルを発揮できないということです。そのためには、優れた見識を持ち、市長の方針決定や政策判断を補佐する人材が必要です。

2人の副市長は、「地域づくり」と「市役所づくり」を分担し、戦略的な課題については連携して政策実現に取り組んでもらいます。そうすることで、政策的課題にスピード感をもって対応し、これまで以上にトップセールスにも力を入れられると考えています。

では、副市長の2人を紹介します。

主に「市役所づくり」を担う萬屋正は、財務省大臣官房で事務次官秘書、主計局で主計官補佐や主計事務管理室長などを歴任し、この6月までは内閣府政策統括官付参事官を務めていました。長い経験に裏打ちされた、財務・財政分野における萬屋の見識は、今後さらに厳しさを増すであろう当市の財政状況を踏まえた、効率的かつ重点的な行財政運営に大きく寄与するものと期待しています。

主に「地域づくり」を担う牛尾伸吾を紹介します。昭和53年に島田市職員として採用後、経済部や建設部へ配属。空港振興課長、都市計画課長、スポーツ・経済部長、市長戦略部長を歴任し、この6月まで島田市理事を務めていました。当市における豊富な行政経験をもち、とりわけ都市政策や経済政策の分野に明るい牛尾には、今後重要な局面を迎える「新東名島田金谷IC周辺の賑わい交流拠点整備」などの重点プロジェクトへの手腕を期待しています。

2人はともにユーモアがあり、気さくで温厚な人柄です。積極的に現場へ出向き、皆様との語らいを大切にしてまいりますので、ご指導のほどよろしくお願いいたします。

子育て世代に選ばれるまち島田を目指して(平成29年7月号)(平成29年7月21日掲載)

~上の子が何歳でも保育料は2人目半額3人目以降無償化を実現~

去る5月29日より二期目の任期がスタートしました。引き続き、島田市のために尽力できることを大変誇りに思うと同時に、改めてその責任の重さを痛感し、市民の皆様からの期待と信頼に応えられるよう、全力を傾ける所存でございます。「市政羅針盤」も継続しますので、ご愛読のほどよろしくお願いいたします。

さて、いま我々が抱える最大の課題は「人口減少」です。長い歴史の中でも経験したことがないような急激な人口減少、少子・超高齢社会という大きな課題に直面し、これにどのように歯止めをかけ克服していくのか、地方創生の名の下で各自治体の力が試されています。

市でも、2060年に8万人の目標人口を掲げ「島田市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、子ども・子育て施策や移住・定住、シティプロモーションなど、多層的で広範囲におよぶ魅力あふれる事業を展開してきました。

この成果が、昨年度の人口の社会動態(転入者数と転出者数の差)に結びつき、平成18年度以降転出超過だった数値が、11年ぶりに「プラス75人」に転じました。さらに、県内第2位の移住者数を数えたことは、当市の総合力が発揮された結果であると考えます。

しかし、これに満足して歩みを止めてしまうわけにはいきません。さらなる人口減少対策として、本年9月から、保育料の「2人目半額、3人目以降無償化」を実現いたします。上の子どもの年齢や世帯の所得による制限は、設けません。

子育て世代の負担軽減による合計特殊出生率の上昇や定住促進、さらには市外からの子育て世代の転入増加を図ることを目的とし、若い世代に配慮した優しい施策として、島田市が誇る既存の優れた子育て施策との相乗効果を高めていきたいと考えております。

なお、実施期間については、第二次島田市総合計画前期基本計画の期間に合わせることとし、終了年度の平成33年度までに、出生数やそれに対する第2子・第3子の割合、さらには子育て世代の転入・転出者数などの実績から効果を検証し、継続について判断する予定です。

保育園の待機児童対策については、本年10月に、0~2歳児定員60人(総定員72人)の「島田ゆりかご保育所」が向谷に開園を予定し、市内3幼稚園も来年4月の認定こども園化を目指して、施設整備を進めています。これらの整備により定員は現在より266人拡大され、来春には、待機児童問題は解消できると見込んでいます。

バス路線を考える!コミバスの「秘密」教えます(平成29年6月号)(平成29年7月3日掲載)

コミュニティバス(以下、コミバス)の利用について「便数を増やしてほしい」「路線を見直してほしい」「もっと使い勝手が良い運行時刻に変えてほしい」などの意見が寄せられる一方で、「廃止したほうが良い」という意見も寄せられます。そこで今月は、コミバス路線の現状と新たな移動手段の構築について、皆様に知っていただきたいと考えました。

平成15年の運行開始以来、平成27年までの12年間で約22億円以上の費用を費やしてきました。この間の利用者数累計は約451万人です。しかし、これを通勤や通学で毎日使う方のみだと仮定すると、767人しかいないことになります。月1回以上利用する方を推計すると、約3,400人という結果でした。コミバスに係る年間経費2.4億円をこの乗車数で割ると、一人当たりの運行経費は約7万600円となります。ゴミ処理に要する経費が市民一人当たり年間約1万4,300円ですので、バス運行には多額な経費が必要であることが分かります。また、バスを1往復増やすごとに年間で最大630万円の経費が増えることになります。バスを小型化すればよいという意見もありますが、主な経費は運転手の人件費ですので、必要経費はほとんど変わりません。

コミバスが朝夕の通勤・通学はもちろんのこと、高齢者や障害をお持ちの方にとっての通院や買い物などの移動手段として、大切な交通手段であることは確かです。しかし、多様化する市民ニーズや全ての利用者の事情を考慮して、バス路線を維持していくことには限界があることを、ご理解いただけるとありがたいです。コミバスの見直しは、公共交通として将来にわたり持続可能なバス路線の維持を目的に行いました。今年度も、市民の皆様にとって使いやすいバス路線となるよう、運行時間の改善などに努めております。バス路線の改善だけではなく、ワゴン車の貸出しやガソリン代・保険代などの必要経費を行政が負担する地元住民(NPO等)主体の自主運行バスやデマンド型乗合タクシーなども、新たな移動手段としての選択肢となります。これからも、地域交通のあり方を地域の皆様と一緒に考え取り組んでまいりますので、ご協力をお願いします。

また最近では、自動車運転免許証返納者へのタクシー券やコミバスの乗車券などの助成についても、皆様からご要望をいただいております。市としては、従来から免許を持たない方に対して不公平感が生じないよう配慮しなければならないことや、仮に75歳以上の方に月1回片道1,000円(往復2,000円)のタクシー券の助成をした場合には4億円以上の費用が必要になるなど、解決しなければならない課題があります。そうした課題を市民の皆様と一緒に解決するために、生活安心課では「コミバスの秘密教えます」の出前講座を実施しております。どこへでも馳せ参じますので、ご活用ください。

川根温泉メタンガス発電開始!新エネルギー先進都市へ成長(平成29年5月号)(平成29年5月15日掲載)

この4月から、川根温泉を舞台にメタンガス発電が始まりました。川根温泉ホテルに電力を供給し、回収した排熱は「川根温泉ふれあいの泉」の給湯設備に供給します。この発電で、川根温泉ホテル消費電力の約6割(1日平均1,800kwh)が賄えるようになりました。

川根温泉の源泉からは、メタンガス85%を占める天然ガスが毎時約30㎥噴出しています。これまでは大気中に放散していたメタンガスを新エネルギーとして活用することで、川根温泉施設のランニングコストの低減だけでなく、地球温暖化防止や災害時の電力確保も図られます。軽減された光熱水費相当分は、指定管理者から市に納入していただき、発電設備の維持経費、次回機器更新費用に充当する予定です。

温泉付随ガスを利用した発電システムの導入事例は全国的にも少なく、改正鉱業法による特定区域制度において採掘権を取得した全国初の事例となるため、他市町村から視察が相次いでいます。今後は、環境教育の視察地としても誘客が期待できることでしょう。採掘権の取得までに3年を要したこの事業が、新たなエネルギーマネジメントの先駆者としての地位を確立し、今後は「環境」と「観光」の両面から川根地域が全国的に注目を集めることになります。

市内では、すでに伊太地区において、小水力やメガソーラー発電施設が設置されているほか、田代環境プラザで「ごみ焼却廃熱式発電」を実施するなど、エネルギー創出の多様化を図ってきました。さらに、今年2月には新東海製紙(株)が大規模な木質バイオマス発電施設を本格稼動し、これまで、県内トップクラスを歩んできた本市は、国内有数の新エネルギー・再生可能エネルギー推進都市へと成長します。島田市は、これらの取り組みを全国に向け広く発信していくと同時に、省エネルギーをはじめとする地球温暖化対策に積極的に取り組んでまいります。

このように「環境」を重点施策の一つに掲げる島田市は、温室効果ガスの排出量を削減し、低炭素型の製品やサービス、ライフスタイルを“賢く選択”していく、国が掲げた「COOLCHOICE(クールチョイス)」を宣言しました。このまちの賢い選択は、地球の未来をも変えることができると考えています。市のホームページでは、市ふるさと大使の別所哲也(べっしょてつや)さんにご協力いただいた「島田市COOLCHOICE宣言」をご覧いただけます。

島田市民病院平成32年度開院を目指して!基本設計完了(平成29年4月号)(平成29年4月17日掲載)

3月末、新病院の基本設計が完了しましたので、今回は、基本設計の概要と概算事業費について、ご説明いたします。

はじめに事業費ですが、医療機器などを含めた総額で241億円を見込んでいます。内訳としては、本体建設工事や外構工事・軟弱地盤対策などに約196億円、医療機器など施設整備費に37億円、設計・工事監理費等に4億円、水路の付け替えなどの土地関連費に約1億円、その他、移転費用などに約3億円、合計で241億円となります。基本計画時の247億円と比べ、総額では6億円の削減となっています。建設工事全体では13億円のコストダウン、医療機器も約4億円の見直しを行い、事業費の抑制に努めましたが、既存の救急センターの改修費や浄化槽などの外構工事が増額となりました。

新病院の建設計画は、7つの整備方針に基づいています。①救急医療に迅速に対応できる病院として、地上7階建ての屋上にヘリポートを設置し、救急専用大型エレベーターで救急、手術、重症室へ直結。救急医療の強化を実現します。②1・2階の外来・検査部門がひと目で見渡せる広い通路を確保し、患者さんに優しく、わかりやすい病院を実現します。③駐車スペースは、現在の913台から1,000台に拡張し、広いロータリーを整備します。庇を備えた「子育て支援駐車場」も設ける予定です。④南海トラフ地震等を想定し、災害拠点病院としての機能を強化します。⑤将来的にエレベーターの設置を可能とするフレキシブルシャフトを各病棟に配置し、医療需要の変化に対応できる建物とします。⑥省電力・長寿命の照明の採用、節水型衛生設備等、環境やライフサイクルコストに配慮します。⑦スタッフ専用の通路や職員の交流・休憩スペースを整備するなど、職員にとっても働き甲斐のある病院を目指します。

設計に際しては、華美や過剰なものは排して、軟弱地盤対策や免震装置など、真に必要な整備などに特に配慮するとともに、病院職員の意見を反映し、患者さんにとっても医療者にとっても利用しやすく、使い勝手のよい病院となるよう工夫しました。

新年度は実施設計へと進み、29年度後半からは準備工事が始まります。重点プロジェクトがいよいよ具体的に動き出す段階になってまいりました。市民の皆さんのご期待に添えるよう、総力を挙げて、平成32年度開院を目指してまいります。市と病院のHPで新病院のイメージ動画を配信しています。ぜひ、ご覧ください。

東京2020五輪モンゴルボクシング選手団事前合宿決定!(平成29年3月号)(平成29年3月15日掲載)

モンゴル国ボクシング選手団の東京2020オリンピック事前合宿地に島田市が決まり、3月8日にモンゴル国と覚書を締結しました。同国は、昨夏のリオデジャネイロオリンピック・ボクシング競技でライト級の選手が銅メダルを獲得するなど、ボクシングの強豪国として知られています。今月はこれまでの経緯と、事前合宿誘致を地域活性化に生かすという視点でお話しします。

島田市は、平成23年からモンゴル国ウランバートル市ナラン外国語学校と市内の小中学校との交流を行っており、毎年10月から11月にかけて、同外国語学校の生徒と引率教師の皆さんを受け入れる交流を続けてきました。この交流を支えてくださっているのが「島田市国際交流協会モンゴル友好委員会」です。今回の合宿誘致についても、友好委員会の皆さんに大変ご尽力をいただきました。この場をお借りして、厚くお礼申し上げます。

こうした交流の素地があることと、静岡県とモンゴル国とが強い友好関係にあり、「モンゴルの事前合宿は静岡県内で引き受けたい」という知事の意向もあって、県の後押しをいただき、2月16日にモンゴルの教育・文化・科学・スポーツ大臣ら一行が、事前合宿の拠点となる市総合スポーツセンター「ローズアリーナ」を視察されました。視察後、市役所での会談において「ぜひ事前合宿地に島田市を選んでいただきたい」という私からの要請に、大臣は「すでに島田を選んだ。素晴らしい施設で今日にも覚書を締結できるほどだ」と即答いただき、今回の覚書調印につながった次第です。今後は、モンゴル国ボクシング選手団がオリンピックで輝かしい結果を残すことができるように、全力で支援してまいります。

今回の覚書の締結を受けて、国に「ホストタウン」の申請をします。ホストタウンに登録されることにより、施設改修、多言語化対応、ユニバーサルデザイン化、交流事業などに国から有利な財政措置を受けられるようになります。この財源を活用して、「ローズアリーナ」メインアリーナの空調設備を整備するとともに、ユニバーサルデザイン化や多言語化対応なども推進してまいります。また、合宿誘致を機に、外国語に親しむ市民が増え、交流することで共生を学び、国内外からの合宿のまちづくりにつなげていきたいと考えています。

結びになりましたが、市では、もう一つの合宿誘致、シンガポールの卓球選手団事前合宿誘致も、全力を挙げて取り組んでまいります。

「音にきこゆる刀剣のまち島田」で観光を盛り上げる(平成29年2月号)(平成29年2月15日掲載)

島田市は、室町時代から江戸時代に至る400年間、鍛冶集団が活躍する「刀剣のまち」であったことをご存知でしょうか。「嶋田の町、是れ又、音にきこゆる鍛冶の在る所…」と、16世紀の古文書にも記されており、往時の街道には、世に知られた刀鍛冶のカン、カン、カンという相槌の音が響いていたことでしょう。

そもそも、島田宿と金谷宿の周辺には、刀の精錬に最適な炭(相賀の赤松林)と良質な砂鉄(大井川)があり、金谷の「金」は砂鉄を意味するともいわれます。室町時代から安土桃山時代には、御手杵の槍を作った島田鍛冶の鍛冶頭「義助」、さまざまな作風を使いこなした「助宗」、今川義元の下で活躍した「元助」、豪壮な刀を得意とした「広助」など、代表的な刀鍛冶が生まれています。

戦国時代になると、京にまで島田鍛冶の名は轟き、北条・武田の両家からも作刀を依頼され、徳川家康の脇差にも島田鍛冶が選ばれました。江戸時代に入って平和が訪れると、戦で使う量産品の刀を多く作っていた島田鍛冶の経営は大きな打撃を受けましたが、戦国時代以来の由緒を守りつつ、島田の地で作刀を続けていました。しかし、その成り立ちには不明な点が多く、市では、わずかに残った史料を手がかりに島田鍛冶のルーツや実態に迫るべく調査を進めました。

現在、その成果を企画展「島田の刀鍛冶と天下三名槍」として、島田市博物館で紹介しています。今回は、代表的な刀工義助、助宗、広助たちの槍・刀・剣、そして秋葉山本宮秋葉神社に奉納された刀剣、また武田信玄が所持していたと伝えられる助宗作の「おそらく造り」の短刀など、島田鍛冶ゆかりの刀剣三十数点を展示しています。さらに、見逃せない展示として、天下三名槍といわれている「蜻蛉切」「日本号(写)」「御手杵(レプリカ)」の展示が2月25日㈯から3月5日㈰まで(27日㈪休館)、期間限定で実現します。三名槍が揃うのは、全国初の試みです。

刀剣ブームの昨今、この8日間に全国から約1万人の観光客が訪れると見込んでいます。単に博物館の企画展に留まらず、関係諸団体の皆さんと連携して、観光客がまちなかを散策する工夫を凝らし、「刀剣のまち島田」を売り込んでいきたいと考えています。今後は「刀鍛冶のまち島田」「刀剣のまち島田」のブランド化に力を入れて育てていきます。ぜひ、この機会に皆さんも博物館へ足を運んでいただき、刀工たちが歴史に残した鋼の輝きを通じて、島田の歴史と文化、その誇りを感じていただければ幸いです。

最終処分場の今後について(平成29年1月号)(平成29年1月13日掲載)

今月は、今年3月末日をもって処理灰の搬入を取りやめることになった最終処分場(初倉)について、これまでの経緯をご説明いたします。

島田市が静岡県知事の支援要請を受け、東日本大震災で生じた岩手県山田町の災害廃棄物(木材チップ)を率先して受け入れたのは平成24年2月15日でした。この件で、最終処分場の一部地権者から訴えられていた「土地明渡等請求事件」の判決が下りたのは平成27年7月31日です(判決は市側の敗訴)。市は円満解決のため控訴をしないこととし、原告地権者の皆さまと協議することにしました。

市といたしましては、市民生活を第一に考え、少しでも長く最終処分場を継続使用できるよう、判決後も、誠心誠意、地権者の要望を聞きながら交渉に当たってまいりました。具体的には、処分場を掘り起こして、放射線量を再度測定しましたが、その数値は島田市内から出る一般家庭ごみと同程度でありました。地権者の要望に応じて、同処理灰を埋めた場所を特殊なシート(ゼオライトシート)で覆うこともしました。そうした調査・説明・工事など、さまざまな対応をした結果、多くの地権者の同意を得られたものの、判決どおりに土地の返還を求める地権者もいらっしゃいました。地権者全員の承諾がなければ、平成29年3月31日で切れる静岡県の許認可の更新(継続申請)ができないことから、県へ届け出ている同処分場の廃棄物埋立終了期限である同日をもって、搬入を断念することとしました。

新しい最終処分場建設については、平成26年度から調査を開始しましたが、現在のところ適地は見当たらず、当面の間は、外部委託を行うのが妥当であるという結論に至りました。外部委託は、現状では、自前で最終処分場を建設する費用に比べ低コストです。周辺の藤枝・焼津・牧之原市、吉田町も外部委託を実施しています。長期的には、自前で持つ有用性もあることから、引き続き並行して新最終処分場の候補地について調査・研究してまいります。

結びに、昭和50年代からこの土地を使用させていただいた地権者の皆さま、そして、地元の皆さまに心より感謝申し上げ、報告とさせていただきます。

「おび通り」を都市公園に!賑わい創出の場をつくる(平成28年12月号)(平成28年12月15日掲載)

島田市の中心市街地は、区画整理により道路や公園などの基盤整備が進みましたが、「おび通り」ではイベント開催時以外の賑わい創出が課題でした。この大きな理由は、「おび通り」が市道認定された道路であり、フリーマーケットひとつ開催するにも、出店する皆さんが、それぞれ道路使用許可申請書を提出しなければならないという手間のかかる手続きがあったからです。

この「おび通り」に賑わいを創出するにはどうしたらよいかが、私の長い間の懸案事項でした。考えた末の結論は、用途指定を見直すこと。静岡市の「青葉イベント広場」のように利活用できれば、交流人口が増え市内外の皆さんに活発な活動をしていただける場所になるのではないかというアイデアが浮かびました。しかし、道路は繋がっていてこそ道路であり、一部分だけを市道認定から外すことは道路法上難しいのが実情でした。

その打開策が、市道認定はそのままにして新たに都市公園として二重指定し、道路と公園の両方の機能を有する場所にすることでした。すでに市民の皆さんの活動実績がある中、賑わいを創出できるポテンシャルが高い場所として警察のご理解をいただき、関係機関との協議を進め「おび通り」という公共空間を生かす環境が整いました。12月中には、区域内のさらなる安全確保のために、5カ所で車止め設置工事を行います。

今後は、公園を管理する市への簡単な申請だけでフリーマーケットや骨董市、マルシェやワークショップなどが開催できるようになります。現在、定期的に催しができるよう商工課の職員が中心となり、関係者の皆さんと調整をしています。毎週末、「おび通り」に行けば何か楽しいことをやっている…、そんなワクワクできる公共空間に育てていければと考えています。

市では、必要なハード整備と利活用に関する規制などのハードルを低くすることにより、利用する皆さんの活動が活発になるお手伝いをしていきます。これにより、まちなかに人通りを増やし、周辺の空き店舗の利活用などを促進し、おび通り周辺を軸とした新たな賑わい創出を図っていきます。

また、「おび通り」だけでなく、「駅前緑地」を中心として始まった市民活動「シマダ駅前サンカク公園プロジェクト」についても、積極的に支援していきたいと考えています。「おび通り」や「駅前緑地」をもっと楽しく、もっと身近な場所に、そして、駅から市街地への人の流れを創ることを目指してまいります。

ボランティアに支えられ目指せ日本一のマラソン大会!(平成28年11月号)(平成28年11月18日掲載)

1万人を超えるエントリーがあった「第8回しまだ大井川マラソンinリバティ」は、今年も数々の感動を残して、10月30日(日曜日)に無事終了しました。今月は、本大会の魅力と「市民マラソン日本一」を目指す、市の取り組みについてお伝えします。

本大会の最大の特徴は『制限時間7時間。途中関門なしで河川敷マラソン専用コースリバティ』を走ること。ベテランは記録を狙い、初心者は完走を目指す絶好のコースとして定評があります。ほかにも、①出店約60ブースの『ふれあい交流イベント』&『ステージショー』②長時間走ったランナーの空腹を満たす『大エイドステーション』③市民との交流の場『しまだ乾杯タウン』④富士山静岡空港を利用したランナーに『往復1万円の航空運賃補助』⑤フルマラソン完走サポート『しまだ大井川マラソン完走塾』⑥『島田駅前お土産市』など、ランナーと市民の交流を通して島田を全国発信し、地域活性化につなげる取り組みを続けてきました。その結果、日本を代表する大会として「全国ランニング大会100撰」に7年連続で選ばれています。

こうした取り組みができるのは2,000人にも及ぶ市民や企業のボランティアが支えてくださるおかげであり、心から感謝申し上げます。例えば、7時間ぎりぎりで完走し足を引きずりながら着替えの荷物を受け取りに来るランナーに、遠くからゼッケン番号を確認しその人の荷物を持って走り寄る高校生ボランティアの姿。大エイドステーションでは一人ひとりにねぎらいの言葉を掛けながら温かい食べ物は温かく、冷たいものは冷たく提供する心遣い。ぬかるみの中、ひざまずいて靴についている計測チップを外す中学生の姿に心打たれたこともあります。こうした島田市民の「おもてなしの心とその文化」が全国各地から訪れるランナーに高く評価されているのです。

既に、「おもてなし」では日本一の大会と自負していますが、総合力で日本一になるには、シャトルバス・駐車場・トイレ等の更なる整備、完走後も島田市に滞在していただける創意工夫など、毎年、改善を重ねて進化していく姿を参加者に実感していただくことだと考えます。今年からは、ランナーに市内のお寺や公民館等へ民泊していただく取り組みも始めました。引き続き、地域の皆さんと一体となって、全国有数の市民マラソン大会に育ててまいります。

大地震!耐震性のない木造住宅が市内に7,000戸(平成28年10月号)(平成28年10月14日掲載)

市民の生命と安心安全な暮らしを守ることは、行政の第一の務めであります。これまでも、原子力災害広域避難計画を県内でいち早く策定し、広域消防を実現させ、防災ベッドや屋内耐震シェルターのほぼ全額補助を実施するなど、災害対応力アップを図ってきましたが、さらなる防災力向上には、市内全域で住宅の耐震化率を上げる取り組みが必要です。

南海トラフ地震の発生が懸念されている中、皆さんのご自宅や店舗、工場がある場所の予想震度をご存知ですか。県の第4次地震被害想定によると、市内全域の約1%が震度7、約75%が震度6強に見舞われるという予測が出ています。市のホームページなどで予想震度を公開していますので、一度、調べてみてください。

また、当市に津波の心配はありませんが、地震の揺れで倒壊する危険性が高い木造住宅が約7,000戸あることが課題です。木造住宅密集地では建物倒壊による火災発生が危惧され、避難時の道路をふさぐ、隣家に被害が及ぶなど、二次被害のリスクが高まります。

平成7年に発生した「阪神・淡路大震災」では、旧耐震基準(昭和56年5月以前)により建設された木造住宅に倒壊被害が集中していたことから、法律が改正され「震度6~7で倒壊しないこと」が現在の耐震基準になっています。平成28年3月末の当市の耐震化率は、目標値90%に対して79.2%。目標値に届かない理由として、年金生活者には耐震工事代金の負担が重くのしかかることが推察されます。

そこで、住まいの耐震補強補助金を一般世帯60万円、高齢者世帯80万円に増額しました。これは、県内トップクラスの高い補助率です。同時に、事業期間を平成32年度まで延ばして、住宅耐震化率の向上を目指します。

昨年度は、旧耐震基準で建築された住宅284戸に市職員が直接訪問し、耐震補強の必要性や補助制度を説明して回りました。また、これまでに約4,700戸の対象住宅に文書により案内をしています。今後も、戸別訪問を継続しますので、皆さんのお宅へ伺うことがあれば、ぜひ職員の説明を聞き、疑問や質問をぶつけてみてください。その際は、島田市職員であることの確認もお忘れなくお願いします。

他にも、ブロック塀の撤去や生け垣作り補助金などもありますのでご相談ください。地域総ぐるみで災害に強いまちを造るために、皆さんのご協力をお願いします。

これからの「公共施設のあり方」を考える(平成28年9月号)(平成28年9月16日掲載)

今月は、市民共有の財産である公共施設の将来について、皆さんとともに考えたいと思います。

学校や病院、道路や橋りょう、上下水道といった市民生活や社会経済活動を支えるさまざまな公共建築物やインフラは、高度成長期以降に全国的に集中して整備されました。島田市の場合は、昭和50年代に建築された施設が多く、特に昭和58年には、プラザおおるりのほか、小学校6校、中学校1校の校舎や屋内運動場など、多くの建物が一挙に整備されました。当然のことですが、一斉に整備された施設は一斉に更新時期を迎えます。

こうした中、今年3月には、公共施設に関する課題に対処するための基本方針「島田市公共施設等総合管理計画」を取りまとめ、将来の人口や財政の予測をもとに「将来どれだけ公共施設をもてるか」の目安などを示しました。平成27年3月末の時点で、島田市は276施設(663棟)の公共建築物や総延長1,137kmの道路、1,155本の橋りょうなどを保有していて、これらを維持・修繕・更新するには、今後40年間でおよそ2,515億円の費用がかかると試算されています。年平均にすると63億円となり、現在の年間費用(36億円)と比べ1.75倍にもなる金額です。

次世代に過度な負担を強いることなく、ニーズに見合った行政サービスを将来にわたり安定的に供給し続けるために、今後は公共施設等の①品質の適正化②保有量の適正化③管理費の適正化を推進していかなければなりません。特に、公共施設は初期投資よりもその後の維持管理に多くの費用がかかるということに着目し、今あるものを今後どのように活用するのかを考えることが重要です。すなわち「新しく造ること」から「賢く使うこと」へのシフトです。

具体的には、適切な維持管理と修繕を重ねて公共施設を長持ち(長寿命化)させると同時に、例えば毎年約3〜4億円かかっている光熱水費の見直しなど、日常的な維持管理費の削減に全庁一丸となって取り組みます。

市民の皆さんにも、これからのまちづくりに貢献する公共施設のあり方を、楽しく前向きに考えていただけるとうれしいです。

昨年11月に実施した市民アンケート調査では、「過去1年間に一度も使っていない」という回答が8割を超える施設が半数にのぼり、ユーザーがやや固定化されている傾向がうかがえました。多くの皆さんに、公共施設を活用いただくことを切に願っています。

街路樹の落ち葉は迷惑ですか?(平成28年8月号)(平成28年8月12日掲載)

立秋が過ぎてもまだまだ暑い毎日です。緑生い茂るこの季節に晩秋の話題で恐縮ですが、今月は、市内の街路樹の剪定と落ち葉の問題についてお話しします。

毎年、秋口になると、「街路樹の落ち葉が側溝や雨どいに詰まる前に、枝を落としてほしい」「落ち葉で滑って転んだらどうする」など、市民の皆さんから多くの苦情が寄せられます。一方、「枝を全て落として鉛筆のようになった街路樹を見るのは忍びない」「葉っぱ一枚残さず落としてしまうのが剪定なのか」などというご意見も、市長への手紙などで多く寄せられます。まちの「緑」は、市の文化力・市民力の表れと考える私は、毎年、皆さんの相反するご意見を複雑な気持ちで受け止めています。

例えば、当市の姉妹都市リッチモンド市がある米国カリフォルニア州は、降雨量が極端に少なく、人間が手を掛けなければ「緑」を維持できません。芝生も街路樹も、日々、住民が水やりをしています。ですから、街路樹の落ち葉に文句をいう市民はいないそうです。また、モンゴル国ナラン外国語学校から訪れた子どもたちは、島田の印象を聞かれ、「緑が多くて美しいまち」「こんなきれいなまちだと思わなかった」と表現しました。モンゴルは冬季の寒さが厳しく、やはり「緑」が少ないそうです。

街路樹を剪定する目的は、伸びた枝をただ切り落とすのではなく、樹木の健康を保ち都市の美観を守り育てるためです。「緑の景観のまちづくり」といってもよいでしょう。市は、樹木の寿命を延ばすために、5年に一度は強めの剪定(活性化)を実施しています。特に、プラタナスなどの根の張りが弱く強風で倒木しやすい街路樹は、強めの剪定を繰り返してきました。皆さんは、どのような印象を持たれますか。

市民の皆さんには多様な意見があり、全員一致の解決は難しいのが現実です。高齢化が進み、落ち葉清掃が地域住民の負担になっていることも分かります。だからこそ、議論を重ねる必要があると考えます。そうした中、市道横井御仮屋線の街路樹について、市と地域の皆さんで検討を始めました。今年度末には、その結論が出る予定です。

市民と行政が街路樹の必要性や維持・保全について考え、協議の結果、「街路樹はいらない」と地域の皆さんが判断されるなら、ツツジなどの低木に植え替えることも可能です。花壇にするという選択もあります。皆さんの地域のイメージや住み心地に関わる緑と街路樹の保全について、自治会などで話し合っていただけるとありがたいです。

中部電力(株)と浜岡原発をめぐる安全協定を締結しました(平成28年7月号)(平成28年7月15日掲載)

7月8日、中部電力浜岡原子力発電所(御前崎市)から半径31km圏内の緊急防護措置区域(UPZ)内にある5市2町と県は、中部電力(株)と安全協定を締結しました。今回は、協定締結までの経緯と浜岡原発をめぐる基本的な考え方を説明いたします。

UPZ安全協定締結をめぐる協議は、5市2町(島田・藤枝・焼津・袋井・磐田市と吉田・森町)の首長が中電との安全協定の必要性を話し合い、全会一致で協定締結の方針を決定した平成26年2月から始まりました。

当初、「1年以内に協定の締結はできる」と、ほとんどの首長が考えていたと思います。なお、安全協定に関わる5市2町の基本的な考え方は、次のとおりです。

  1. 県と御前崎・牧之原・掛川・菊川市(浜岡原発から10km圏内にある地元4市)が結ぶ協定および同解釈書の定めを尊重し、これを前提とする。
  2. UPZ安全協定は、県・地元4市の協定および同解釈書の定めに準じた内容とし、これを超えない。
  3. UPZ安全協定による体制は、県・地元4市の協定による体制に連動・連携する。

これを踏まえ5市2町では、県と地元4市が中電と結ぶ①の協定に準じ、「事前了解」の担保を中電側に求めて協議を続けてきました。「事前了解」とは、中電が原子炉施設の設置や変更などを行う際、事前に地元自治体に通報し協議することをいいます。県と地元4市が中電と結んでいる協定には、この規定がなく、付随の解釈書で実質的な事前了解を担保しています。つまり、昭和56年9月に締結されたこの協定を超えずに、5市2町が実質的な事前了解をどのように担保するかが議論の焦点でした。

島田市の場合、UPZ圏内に総人口の約9割が居住しています。特に初倉・金谷地区の一部は浜岡原発から20km圏内に位置しています。風向きによって被害想定が大きく変わるとはいえ、市民の安全・安心を確実なものとするために、実質的な事前了解を担保することは譲れない一線でした。

私は、議会などで「浜岡原発の再稼動は認めない」と発言しています。私たち周辺住民の安全が確保されない限り、今後も再稼動を認める考えはございません。浜岡原発に使用済み核燃料が保管され、処理方法の確立もされていない現状では、たとえ稼動していない状況であっても、安全協定の締結は必要なものと判断しました。

熊本地震の教訓と島田市の緊急対策事業(平成28年6月号)(平成28年6月15日掲載)

最大震度7を2度も記録した「熊本地震」では、「新耐震基準」に基づき建築された住宅でも1階部分が崩壊するなど、甚大な被害が発生しました。また、度重なる余震を恐れ、指定避難所以外で車中泊やテント暮らしを続けた人も多く、これまでにない大地震の経過をたどっています。犠牲となられた皆さまのご冥福をお祈りするとともに、被災地の一日も早い復旧を願ってやみません。

今回の地震では、耐震化の重要性があらためて浮き彫りになりました。平成25年住宅・土地統計調査によれば、島田市内の全家屋3万3,430棟のうち、耐震基準を満たしていない木造住宅は約7,000棟、住宅耐震化率は78.9%(県平均82.4%)となっています。

この現状と熊本地震を教訓として、地震発生時による住宅の倒壊から皆さんの命を守るべく、次の二つを市議会6月定例会に補正予算として提出しました。一つは緊急対策事業として、屋内耐震シェルター(限度額30万円)と防災ベッド・ベッドフレーム(限度額20万円)を設置するための補助金交付制度の新設です。この制度により、シェルターやベッドは、設置費用を含むほぼ全額を補助金で賄えるようになります。もう一つとして、住宅耐震補強工事に対する補助額を見直し、一般世帯の限度額は60万円、高齢者世帯などは80万円に増額いたします。これにより耐震補強工事に対する補助額は県内35市町の中でトップクラスの水準になります。

受け付けは6月議会での議決が前提となりますが、7月上旬から開始する予定です。なお、6月16日(木曜日)から屋内耐震シェルターと防災ベッドの現物をプラザおおるり西側通路に展示(1カ月程度)いたしますので、ぜひご覧ください。

いざというとき試されるのは、市民一人ひとりが自分の命を守るために全力を尽くす危機管理意識です。皆さんの中には「年金暮らしで、耐震補強工事なんてとてもできない。大地震が来たら、そのときはそのとき」と自嘲気味におっしゃる人もいますが、「助かる命は一人残らず助ける」という信念のもと、これからも島田市の防災・減災対策を推進してまいりますので、ご理解とご協力をお願いします。

※いずれの制度も、対象要件(昭和56年以前に建てられた耐震基準を満たしていない住宅など)がありますので、事前にご相談ください。(耐震シェルター・防災ベッド/危機管理課☎36-7143、耐震補強工事/建築住宅課☎36-7184)

市長就任3年を迎えて、公約の実施状況を公表します(平成28年5月号)(平成28年5月13日掲載)

早いもので市長就任から丸3年を迎えます。この間、常に10年先の島田を念頭に置いて時代の潮流を読み、「市民とともに創る開かれた市政」を目指して、その舵取りにまい進してきました。今月は、最近の所感と市長就任時に市民の皆さまとお約束した具体的な公約(マニフェスト)の取り組み状況についてお伝えします。

2年前、日本創成会議は、2010年からの30年間に20~39歳の女性人口が5割以上減少する可能性のある896自治体(全国の49.8%)を「消滅可能性都市」として発表しました。これをきっかけに、人口減少、東京一極集中、超高齢化社会などの問題がクローズアップされ、待ったなしの状況が明らかになる中、国の方針のもと「地方版総合戦略」の策定につながりました。急速な高齢化社会の到来は、社会保障費や医療費の急増に加えて、地域の活力を低下させ、コミュニティーの衰退による「自治会や町内会が維持できない」「役員になる人がいない」「組長の順番を回せない」などの課題を生じさせつつあります。

こうした状況を回避しマイナスをプラスに転じるには、これまで以上に地域(市民)と行政が協力して課題を解決し、誰もが健康で生き生きと暮らせる「健康長寿と協働のまちづくり」に力を注ぐ必要があります。それとともに、新たな雇用を生み出し、結婚・出産・子育てしやすい環境をつくり、若い世代の定住人口を増やしていかなければなりません。その具体策の例として、国道473号賑わい交流拠点・新東名島田金谷IC周辺・旧金谷中学校跡地などの整備事業の推進により、地域振興と交流人口の拡大に結びつけ、行政自身が「稼ぐ仕組み」を創ってまいります。

産業支援センターの設立も、その一環です。今後も柔軟な発想とスピード感をもって都市経営を担い、「行政は究極のサービス産業である」という自覚をもって諸課題の解決に全力を注いでまいりますので、ご理解・ご協力をお願いします。

結びに、市長就任時にお約束した30項目の公約について「市政への取組実施状況評価」を発表します。実施率93.3%、未着手のものはありません。項目ごとの達成率や取組内容、今年度の予算配分については、市ホームページまたは各支所・公民館などで閲覧ができますので、ぜひご覧ください。「公平・公正な市政の実現を目指す」「市政の透明性を確保する」といった観点からも、市民の皆さまにご報告申し上げます。

島田市産業支援センター「おびサポ」オープン!(平成28年4月号)(平成28年4月15日掲載)

今月12日、本通二丁目(島田信用金庫本店西向かい側)に、島田市産業支援センター「おびサポ」をオープンしました。このセンターは、産業の活性化を図ることを目的として市が設置し、島田商工会議所・島田市商工会・島田信用金庫などの関係団体とともに、オール島田で市内中小企業を支援するものです。私が就任時からずっと温めてきた構想であり、実現にあたり関係諸団体の皆さまのご協力に、心から感謝申し上げます。

有効求人倍率や設備投資などに景気回復の兆しが見えてきた今だからこそ、地場産業のてこ入れを図り、専門的なアドバイスや支援をワンストップで受けられる拠点を創ることに大きな意味があります。強い意気込みをもって頑張っている中小企業経営者や起業・創業希望者の皆さんのために、個別相談を柱としながら、定期的に各種セミナーや交流会などを開催し、自己啓発やスキルアップ、人と人、企業と企業の交流を推進してまいります。センターの役割は、具体的には次のとおりです。

1.地域産業支援機関との連携/商工会議所や商工会、県よろず支援拠点などと連携し、相談内容に応じた適切なアドバイスを実施します。相談内容によっては、さらに高度で専門的な支援が受けられるように専門家を紹介します。

2.経営相談/相談者の声に耳を傾け、思いをくみ取り、同じ目線での個別支援を重視します。販路開拓や新商品開発に対する国・県・市の補助金の紹介・斡あっせん旋と併せ、商工会議所や商工会の共済事業などの各種制度を活用した経営全般に関する相談・サポートを行います。

3.起業・創業支援/創業間もない人や起業を希望・予定している人の起業準備・設立・経営における課題解決を支援します。

4.セミナー・交流会などの開催/さらなるスキルアップと新たな可能性を広げるための各種セミナーや地域産業の活性化を促進する講演会・交流会などを開催します。人と人、人と企業、企業と企業を結び付けるビジネスマッチングの場を提供します。

5.各種調査の実施・分析・提供/市内の景気状況や雇用・空き店舗などの情報の収集・調査を実施するとともに、ネットワークを生かした情報の分析・提供を行います。

相談は、月~土曜日の午前9時から午後4時まで。1件あたり1時間を目安とする事前予約制となっています。詳しくは、島田市産業支援センター(☎54-5760)へ、お問い合わせください。

4月1日から静岡地域「消防救急広域化」がスタートします!(平成28年3月号)(平成28年4月14日掲載)

想定される南海トラフ巨大地震をはじめ、大規模・多様化する災害から住民一人ひとりの命と財産を守るためには、さらなる消防体制の強化・充実が必要であると考えてきました。

少子高齢化や人口減少、出動件数の増加、災害の大規模化、消防需要の複雑・多様化など、消防活動を取り巻く社会状況は、近年大きく変化してきています。また、現場では「救急・救助業務の高度化」や「初動体制の強化」のために現場要員の拡充が求められ、加えて大規模災害や特殊災害への対応に備えるなど、組織全体のレベルアップが求められるようになりました。こうした背景のなか、静岡地域(島田市・静岡市・牧之原市・吉田町・川根本町)は、さまざまな協議を重ねた結果、3市2町で新たな消防体制を整備することに合意しました。

広域化により、管轄人口約90万人、消防職員1,000人規模の消防本部が誕生します。多種多様化している災害への対応力がさらに強化され、より一層の住民サービス向上につながるものと期待しています。具体的な広域化の実施方法は、島田市・牧之原市・吉田町・川根本町が静岡市に消防事務を委託する方式となります。「委託したらすべてお任せなのか」と危惧されるかもしれませんが、市内に大規模災害が発生した場合は、島田市長が災害発生時初動から指揮命令を担い、静岡市消防局職員が市の災害対策本部員として従事することになりますのでご安心ください。

また、首長間のホットラインはもとより、年3回は各首長が集まり、現状と課題について協議を続けていくことになっています。市民の皆さんからは「119番通報を静岡市消防局で受信して島田の土地勘がわかるのか」というご心配もいただきますが、通報と同時に通報場所がモニターに映し出される上、島田市消防本部からもすでに6人の消防職員が指令センターで業務に就いていますのでご安心ください。

広域化後は、災害が発生した市町の消防署だけでなく、一元的な指揮の下で、3市2町の消防署からも必要な数の消防車両などが同時に出動することになり、早期に効果的な消防活動を展開できます。

また、消防ヘリコプターや特殊災害対応車両などを活用することで、林野火災、水難事故、大規模災害などにも幅広く対応できるようになりますので、ご理解ご協力のほどお願い申し上げます。

公民館機能の強化・充実~公民館長に正規職員を配置~(平成28年2月号)(平成28年2月17日掲載)

早くも2月中旬となり、市民会館前の「帯桜」が咲きはじめました。全国にたった1本しかない早咲き希少品種の「帯桜」ですが、丹精込めた「接ぎ木」増殖によって、現在45本の苗木が育っています。このうちの10本を、新市誕生10周年記念事業の一環として、先月、中央公園の日本庭園と花見の丘に植樹しました。20年後には、春到来を帯桜の開花で感じていただけるよう、市内全域に植樹を広げてまいります。

さて、今月のテーマは「公民館機能の強化・充実」です。私は就任前から、公民館を「地域課題解決の拠点」「市民活動の拠点」「情報ネットワークの拠点」として、その機能を充実させたいと考えていました。この考えを3年目の春を迎えて実現できる運びとなりましたので、4月からの公民館運営の構想を報告させていただきます。

六合公民館と初倉公民館長には、係長級の正規職員を1人ずつ配置し、社会教育課・協働推進課・行政サービスセンター(市民課)3課の係長を兼務させ、公民館業務の一元化と機能強化を図ります。

これまでの公民館は、施設利用管理や社会教育講座をはじめ、図書の貸し出し、児童センター、放課後児童クラブ、包括支援センター、デーサービス、地域連携室など各担当課が業務を行う建物として運用してきました。しかし今後は、公民館長が施設管理者として、これらの業務を連携することで、より効果的に運用していきます。さらに地域のコンシェルジュ(案内役)として「地域との連絡調整」「地域課題の共有と解決に向けた取り組み」「協働事業の展開」など、行政と地域との橋渡しとなる「プラットフォーム」(交流拠点)の機能を担っていくことになります。

島田市は、刑法犯認知件数(4.8件/人口1,000人)や離婚率(1.3件/人口1,000人)が、県内23市で一番低く、安全安心で暮らしやすいまちです。しかし市内を見渡せば、わずかな年金を頼りに暮らしている高齢者が増え、世代を問わず一人世帯が増加し続けています。ぎりぎりの生活費で暮らす家庭があるのも現実です。

このような厳しい市民生活から目をそらさず、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるまちづくりを推進するためには、地域力の育成が欠かせません。公民館機能の強化・充実が地域力向上につながるように、行政も力を尽くしてまいります。

館長となる職員は、どっぷり地域に浸かって人とのつながりを強め、知識を吸収し、皆さんに育てていただくことになります。どうぞよろしくお願いいたします。

子どもの貧困を救うために、いま私たちにできること(平成28年1月号)(平成28年1月15日掲載)

「笑う門には福来る」と申しますが、本年も皆さんにとって幸多き一年であることを願いながら、心新たに市政羅針盤をお届けいたします。

近頃、「子どもの貧困率」という言葉をよく耳にするようになりました。今月は、島田市の状況と私たちにできることについて考えてみたいと思います。

厚生労働省の発表によれば、平成24年の「子どもの貧困率」(18歳未満)は16.3%であり、およそ6人に1人の子どもが貧困状態にあると判明しました。貧困率とは相対的な指標です。可処分所得(収入から税金などを除いた、手取り収入)の全体のちょうど真ん中の順位となる世帯の所得を中央値とし、中央値の半分に満たない所得の世帯員の割合を貧困率といいます。また、中央値の半分の額を貧困線といい、1997年の貧困線が149万円だったの対し、2012年には122万円と低下しました。両親がいる世帯でも貧困率が上昇していることを勘案すると、子どもの貧困率の上昇(2003年調査より2.6ポイント増)は、数字以上に深刻だといえます。

島田市の現状はどうでしょうか。貧困率そのものを調査したデータはありませんが、経済的な理由で児童・生徒を就学させることが困難な家庭と判断し、その教育費を市がサポート(就学援助)している児童・生徒数は、平成27年10月末現在で546人(援助率6.96%)。これに0歳~6歳(未就学児)と16歳~18歳未満で貧困状態にある子どもの数を足したものが島田市の子どもの貧困率に近い数値と想定され、おおよそ10%前後かと推定しています。

市では、学用品や学校給食、校外活動などの費用を援助する「就学援助費」の支給や、学習でつまずかぬよう、他市より充実した時間数で支援員を配置しています。また、多くの小中学校で長期休業中の学習支援(集中補習)などを行っています。そして、毎年市内中学3年生7人が、谷田川報徳社から高校進学のための奨学金(年額24万円×3年間・返済義務なし)を受けています。

国も「子どもの貧困対策の推進に関する法律」(平成26年1月施行)に伴い、平成31年度までにスクールソーシャルワーカーを全ての中学校区に配置することを計画しています。

市民の皆さんにお願いしたいのが「フードドライブ」へのご理解とご協力です。フードドライブは、厳しい生活状況の中、職を失くしたなどの理由で急増する食に困る方かたたちに手を差し伸べるものです。今回は1月5日から1月29日(金曜日)まで実施していますので、お宅で不要となった食品(賞味期限などの条件あり)がありましたら、本庁舎総合案内へお持ちください。今後も、1か月単位で年4回程度実施していきますので、ご協力ください。

すべての自治会へ出向き「車座トーク」開催します!(平成27年12月号)(平成27年12月15日掲載)

市長就任以来「市長と語る会」と銘打って市民の皆さんと語り合う場の創出に努めてきました。こうした場は、最近の市の動きや私の考え方をご説明するとともに、地域の特色や市政に望むこと等を拝聴して、市政に活かすことを目的としています。

「現場は原点」という私の信念に基づく「語る会」の実施でありますが、お招きいただける地域が偏っていたり、全ての訪問要請にお応えできなかったりなどの課題がありました。そこで、今月から、全68自治会を68週間掛けてくまなく回る「車座トーク」を開催することにしました。各自治会の皆さんには、日程調整などでお世話になりますがよろしくお願いいたします。

開催の目的は、市民の皆さんに直接お会いし、多彩な地域資源を活かした魅力あるまちづくりと地域の課題解決について語り合い、市民と行政の協働による「新しい関係づくり」を推進することです。始めに私から30分ほど市政報告をさせていただき、その後、皆さんからのご意見・ご提案・ご質問を自由にお受けします。あらかじめテーマを設定することはしません。頂いた貴重なご意見などは、市の「施策の立案」や「業務の見直し」を図る際に参考とさせていただきます。また、開催場所や参加人数は自治会に委ねていますが、その地域にお住まいの人でしたら、どなたでも参加いただけます。

市は、10月末に「島田市まち・ひと・しごと創生総合戦略~未来創造~」を策定し、今後3年間に実施する主要事業の方針を示す実施計画書(平成28年度~30年度)のうち、80事業を総合戦略と位置付けました。これからの時代は、地方が自ら主体的に儲ける仕組みを創らなければ厳しい経営状況に追い込まれます。

持続性のある「稼げるまち島田」を創るため、新東名島田金谷インターチェンジ周辺の開発や空港周辺プロジェクトの推進はもとより、幹線道路の整備促進、観光資源の有効活用、子育て支援・教育環境の充実、情報発信力の強化などに力を入れてまいります。また来年度は、地域産業の育成と起業支援、地域産業の競争力を高めるために官民一体となった推進体制「(仮称)産業支援センター」の設置を目指します。

「膝を交えて共に語り合いたい」という願いを込めて、車座トークと命名いたしました。皆さんの元へ参上できる日を楽しみにしております。

いよいよ「マイナンバー制度」が始まります(平成27年11月号)(平成27年11月13日掲載)

皆さん、マイナンバー制度(社会保障・税番号制度)が始まります。お手元に「通知カード」は届きましたか。通知カードは登録されている住民票の世帯ごと、11月末までにお手元に届くよう、簡易書留にて発送しています。

マイナンバーとは、全国民に通知される一人一人異なる12桁の「個人番号」のことです。個人が特定されないように、住所地や生年月日などと関係のない番号が割り当てられます。この番号は一生変更されず、生涯使うため、大切に保管しましょう。きちんとしまっても場所を忘れてしまうことがありますので、離れて暮らすご両親や祖父母にも気を掛けてあげてくださいね。

今後、①社会保障関係の手続き(雇用保険の資格取得や給付、医療保険給付、福祉分野の給付、生活保護など)②税務関係の手続き(平成28年分からの確定申告書、届出書など)③災害関係事務(防災・災害対策に関する事務、被災者生活再建支援金の給付など)に、マイナンバーが必要となります。

もし12月になっても届かない場合(住民票の住所に住んでいない人や施設入所中の人など)は、市役所に返送されている場合がありますので、マイナンバー受付・相談窓口へお問い合わせください。この場合、受け取りに来ていただくか、再度住所地へ簡易書留を送付するかなどを決めていただきます。受け取りに来る際は、運転免許証など本人確認ができる書類をお忘れなく。

さて、通知カードが届いて申請手続きをしていただくと、平成28年1月以降に「個人番号カード」の交付を受けることができます。このカードには、氏名・住所・生年月日・性別・マイナンバーなどの記載のほか、本人写真も表示されますので、公的な身分証明書としても使っていただけます。市では、個人番号カードを使って、全国のどのコンビニエンスストアからでも住民票などの証明書交付が受けられるサービスを、平成28年度中に開始します。また将来的には、個人番号カード1枚でさまざまな公共サービスを利用できる「ワンカード化」も研究していきます。

平成29年1月に開設されるマイナポータル(インターネットサイト)では、あなたの個人情報を「いつ・誰が・なぜ提供したのか」を確認できるようになります。また、行政機関が持つ個人情報の内容を確認できるようにもなります。便利な反面、「個人番号カードで個人情報が分かってしまうのでは?」と心配になる人もいるかもしれません。ですが、カードに搭載されるICチップにはカードに書かれている情報と電子証明書のみが記録されます。所得や病気の情報などは記録されませんので、ご安心ください。

マイナンバーや個人番号カードに関する相談窓口を市役所1階に開設しましたので、ご不明な点はお問い合わせください(マイナンバー受付・相談窓口☎36-7194)。

新市民病院の療養病床と代替機能について(平成27年10月号)

今回は、「新病院の療養病床」と「代替機能」の考え方についてお話したいと思います。

今の病院は、昭和54年に現在地へ新築移転してから既に36年が経過し、耐震性が十分でない上に、施設の老朽化が進んでいます。加えて、待合室や相談室など患者さんのプライバシーに配慮した場所にゆとりがないこと、また経路や部門間の連絡など動線が複雑なこと、バリアフリー化が遅れていることなど、患者さんの利便性が悪くなっています。高度医療を担うにふさわしい環境とはいえない状況にあり、新病院の建設事業を早急に進める必要があるのです。

多くの方が市民病院に望むことは、不意の病気や怪我に対応できる救急医療であり、緊急手術や入院ができる体制ではないでしょうか。「急性期の診断・治療ができるスタッフと設備が整った病院が近くにある」という安心感を皆さんに提供できるよう平成32年度の新病院開設を目指して、基本計画を策定しています。

新病院の病床数は445床程度としました。内訳は、一般病床405床(45床×9病棟)、回復期リハビリテーション病床40床程度です。結核病床および感染病床は、一般病床の中で整備する方針とし、療養病床は廃止する決断をさせていただきました。

高齢者の増加に対応するため療養病床などの整備が必要なことは、私も十分承知しています。しかし県が策定を予定している地域医療構想の考えでは、これからは在宅を中心とした医療に変わっていくこと、そして、すでに志太榛原圏域内の療養病床は1,062床あると聞いております。また国も、今後「この病院は急性期病院」「ここは慢性期の病院」といったように病院機能を分担する政策を示しています。

市民病院としては、急性期と療養のケアミックス(混在病床)では運営が難しくなる上に、医師の確保もままならないため、「急性期医療を担っていく」という方針のもと、近隣病院との連携・協力を図っていきます。市としても、24時間訪問看護ステーションの整備(平成28年度予定)、地域包括ケアシステムの充実などを着実に実施していく考えです。

現在、市民病院の療養病床は、退院調整機能を兼ねた運営をしており、長期に入院する患者さんは少数です。将来、新しい市民病院に療養病床がなくなっても、退院調整は一般病床で行っていきます。

また、現在長期に入院しておられる方は、引き続き市民病院に入院していただくことも可能です。市としても、具体的な代替機能を模索し、整備するよう努めていきますので、ご理解の程、お願いいたします。

ご近所に「放置空き家」はありませんか?(平成27年9月号)

広報しまだ6月号で「空き家バンク」制度を紹介しました。「川根地区で売却や賃貸をしたい物件がある場合は、ぜひ空き家バンクへ登録を」という内容でしたが、「街中の空き家はもっと深刻だ」というご意見をいただきましたので、今回は市街の空き家対策をお話しします。

総務省の統計資料によれば、平成25年度の市内の建物は約3万8,000棟で、うち空き家は4,470棟。さらに放置空き家は1,940棟で、建物全体に占める割合は5.1%となり(全国平均5.3%)、その数は年々増加傾向にあります。こうした現状を捉え、本年5月、国は「空家等対策の推進に関する特別措置法」を全面施行し、行政による空き家対策が本格的にスタートしました。

特別措置法では、次のような状態にある空き家を「特定空家」と定義して、措置の対象としています。

【特定空家の定義】

1.放置すれば倒壊等著しく保安上危険となる恐れのある状態

2.放置すれば著しく衛生上有害となる恐れのある状態

3.適切な管理が行われていないことにより、著しく景観を損なっている状態

4.その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

【措置のポイント】

1.市による立入調査が可能となる。調査を拒んだ所有者には、20万円以下の過料が科せられる

2.市長は、特定空家の所有者に対し、除去・修繕・立木竹の伐採等をするよう指導・勧告・命令ができる

3.勧告を受けると、住宅用地に対する固定資産税の特例(更地の6分の1)がなくなる

4.命令に従わなければ、50万円以下の過料が科せられる。また、市による行政代執行も可能となる(費用は所有者が負担)

つまり、所有者が空き家の適切な管理を怠り放置していると、税制上の優遇措置が受けられなかったり、過料などの行政処分を科せられる場合があります。

市では、来年度から市内の空き家を特定するためのデータベースの作成に着手し、建築士などの専門家による現地調査を行い、特定空家の認定を始めます。「空き家にネコが住みついている」「防犯の面で不安」など、空き家に関する相談は、地域づくり課で随時受け付けていますので、ぜひ、ご相談ください(地域づくり課 ☎36-7197)。現地の状況などを確認した後、所有者に空き家と敷地の適正管理をお願いしていきます。同時に、まちづくりの一環として、所有者・不動産業者・自治会などと連携し、空き家の有効活用を推進していきます。

地籍調査の重要性と事業推進へのお願い(平成27年8月号)

地籍調査とは、一筆(土地登記簿の一区画)ごとの土地の所有者・地番・地目・境界を確認して、面積を測量し、正確な地籍図・地籍簿を作る調査のことです。

この調査は、各市町村が事業主体となって進めていますが、全国の進捗率51%に対し、静岡県の平均は24%という低い状況になっています。ちなみに、島田市の進捗率は40%で、県平均よりは調査が進んでいると言えますが、現在の事業費ベースで試算すると、事業完成までにあと170年もかかる計算になります。

近年は、事業の長期化とともに高齢化が進み、境界確認の立会いがますます困難となり、更さらなる事業の遅れが懸念される深刻な状況にあることをご理解いただきたく、今月のテーマとしました。

私がなぜ、地籍調査を重要視しているかといえば、平成23年3月に発生した東日本大震災において、迅速な復旧・復興に着手できた市町は、すでに地籍調査が完了していた地域であり、調査が遅れていた市町では隣家との境界を定める作業に何年もかかり、大幅に復興が遅れた実態があったからです。

これらのことを踏まえ、南海トラフ巨大地震の被害が想定される県内において、地籍調査事業の推進の重要性を再認識するよう、私は、前回の県市長会で訴えました。厳しい財政状況のなか、事業費や職員の確保など難しい課題を抱えている市町の現状を知ってもらい、大規模地震など災害への備えとして、地籍整備の緊急性の高い地域への補助の見直し、事業費の優先確保など地籍調査に要する予算の拡充方針を示していない国や県に強く要望したかったからです。

島田市では、現在、川根町の家山地区周辺の山林と六合地区を継続して調査を行っています。毎年、調査地域の拡充推進を図っていますが、なかなかスムーズに進まないのが現状です。この調査に時間がかかる要因の一つは、隣地との境界線でご納得いただけないケースが間々あることです。登記簿の記載より数センチ土地が狭くなってしまう場合も多々あり、不服申し立てをする方もいらっしゃるのが実状です。

地籍調査が行われた地域では、境界や面積など、土地の表示に関する登記の情報が正確なものに改められます。またその情報を基に、GPSを使って土地の境界を現地に復元することが可能となります。

この結果、土地境界をめぐる紛争を未然に防止できるばかりではなく、これに伴って土地取引の円滑化や土地資産の保全を図ることができますので、調査へのご理解とご協力をお願いいたします。

全国に先駆け「新総合事業」を始めました(平成27年7月号)

今月は、地域包括ケアシステムと「新総合事業」についてお話します。

まずは、平均寿命・高齢化率の話題から。戦後まもなくの昭和22年、日本人の平均寿命は52歳でしたが、平成25年には男性80.21歳、女性86.61歳まで延びました。高齢化率も25.1%(現在、当市の高齢化率28.7%)に上昇し、日本は、平均寿命・高齢者数・高齢化するスピードのいずれにおいても、世界一の高齢化社会になりました。

このように高齢化が進む中、市民が行政に何を求めているのかをアンケート調査したところ、1位は医療の充実、2位は高齢者の医療・介護・福祉の充実という結果となりました。また、「介護が必要になったとき、希望する介護は?」の問いには、「自宅での介護」58.4%、「施設での介護」18.8%となり、多くの市民が住み慣れた地域(自宅)で生活することを望んでいることがわかりました。

そこで市では、介護が必要になった高齢者も住み慣れた地域で安心して暮らせるよう「医療・介護・介護予防・生活支援・住まい」のサービスを一体的に受けられる「地域包括ケアシステム」の構築を決め、この4月から、全国に先駆けて「新総合事業」を開始しました。「はい・いいえ」で答える基本チェックリストで、利用可能な生活支援や介護予防支援を即日決定し提供しています。

それでは、現在実施している事業をいくつかご紹介しましょう。

まずは、自分たちで過ごしやすい場所をつくる「居場所づくり」。一人暮らしや閉じこもりがちな人が地域の仲間と楽しく過ごすための事業で、年度内に20カ所の設置(現在14カ所)を目指しています。次に「げんき教室」。一緒に体操や脳トレをしたり、歯科衛生士や管理栄養士の話を聞いたりします。4カ月間で8割の方に握力や片足立ちなどで改善が見られたそうです。3つ目は「げんきアップシニアサポーター養成講座」。おおるり1階の専用室で楽しく体力アップを図っています。この講座は、修了生がサポーターとなり、新たな利用者を支える互助の仕組みができています。4つ目は「地域ふれあい事業」。公会堂など市内46カ所で、地域ボランティアが中心となり、レクリエーションや会食等で交流を深めています。昨年は延べ1万7,372人の参加者を、延べ7,354人のスタッフが支えました。

そのほか、毎週一人ひとりに電話をかけ、普段と変わった事はないかを確認し、緊急時には30分以内に駆け付ける「ひとり暮らし高齢者等緊急通報システム」(現在473人登録)や、お弁当を届けながら安否確認をする「高齢者等配食サービス」なども実施しています。

島田市は、これからも健康長寿・介護予防日本一を目指して、高齢者の安全・安心を支えていきます。

市長就任から2年の報告(平成27年6月号)

この5月で市長就任から早や2年、任期4年の中間点を迎えました。

この間、時代の潮流を先読み、「市民の暮らしを一つひとつ良くしていくことが政治の原点」と考え、市役所改革・人材育成・財政の健全化・広域行政の推進など、市政の舵取りに邁進してまいりました。

市役所改革では、担当制を導入して責任を明確化し、市民の皆さまの要望にスピード感をもって対応できるようにしました。特に、次代を担う子どもに関する所管を一元化し、子育てコンシェルジュを置いた「こども未来部」や、陸上自衛隊から危機管理監を招聘し、防災力の強化を図った「危機管理部」の創設など、市民ニーズと現場主義に徹した改革を進めてきました。

また、創造性豊かで柔軟な発想と行動ができる職員を育てるため、人材育成にも力を入れています。

財政の健全化に向けた取り組みでは、この2年間で基金残高(貯金)を15億円余増やし、起債残高(借金)を5億円余減らしました。これは、本当に必要な事業へ計画的に予算を投入する財政運営に転換した成果です。

今後は、新島田市民病院の建設や老朽化が進む小中学校の建て替え、さらには、島田金谷IC周辺の土地利用や金谷中学校跡地の開発など、市の発展のために積極投資するプロジェクトの実現に向け、中長期的な視点で持続可能な都市経営を目指していきます。

一方、少子高齢化に伴う人口減少がもたらす影響で、地域社会の状況は大きく変容しようとしています。「国立社会保障・人口問題研究所」がまとめた島田市の人口推計では、2040年には現在の10万人から7万8,000人にまで減少するとされています。

さらに深刻なことは、65歳以上の高齢者が増え、下支えする生産年齢人口(15歳から64歳まで)が減少すること。近い将来、医療・介護・福祉などの社会保障費の増大と同時に、税収が減少する中で高度成長期に集中的に建設した公共施設や道路などの長寿命化対策が必要とされてきます。

今すぐ出生率が上がっても、あと30年は人口減少に歯止めが掛からないといわれる日本で、島田市が将来も豊かで住みよいまちであり続けるには、就労の場の確保、安心して子どもを産み育てられる環境づくりなど、今後5年間の取り組みが大変重要になります。そのため、先月「島田市まち・ひと・しごと創生市民会議」を立ち上げ、より具体的な「島田市地方創生総合戦略」策定に向けた第一歩を踏み出しました。

当市の経営資源を活かし、人を育て、官民の連携を図りながら、魅力あるまちの創造(活性化)に全力で取り組んでまいりますので、ご理解・ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

「もしものとき」あなたは、どんな選択を望みますか?(平成27年5月号)

まずは、嬉しいご報告から。このたび、日本経済新聞社産業地域研究所が全国の790市と東京23区の813市区を対象に実施した「第2回介護・高齢化対応度調査」において、島田市が総合評価で第19位となりました。調査は「医療・介護」「生活支援・予防」「社会参加」など38項目を対象に、高齢化対策に関する自治体の総合力を検証したもので、前回(650位)からの伸び率が日本一となりました。

この実績からもわかるように、当市は、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる施策の推進に力を入れています。また5月10日からは、市民の皆さんが「わたし」らしく生ききることを目標に、県内初となる「リビング・ウイル島田版」を、関係機関の協力を得てスタートさせました。

リビング・ウイルとは「もしものとき」の医療について、あなたの意思を表明しておくことです。「もしものとき」とは、人工呼吸器なしで呼吸ができなくなったり、飲んだり食べたりできなくなって、できる限りの治療をしても、回復する見込みがなくなったときのことをいいます。リビング・ウイル島田版は、もしものときに「どんな医療を受けたいのか」あるいは「受けたくないのか」、あなた自身の希望を書き込むことができる冊子です。

縁起でもないと叱られそうですが、自分がどんな「最期」を望むかについて「生前の意思表明」として書き残しておくことは、あなたに代わって最期を決断しなければならない家族を救うことにもなります。

私たちは誰でも健康な生活を送り、死ぬときは自然な大往生を遂げたいと願っていますが、理想通りに「ピンピンコロリ」とならないときもあります。しかし、リビング・ウイルを利用してどんな最期を迎えたいか意思表明しておけば、自分らしく生を全うしたいという希望が叶うのです。そのためにも、あなたが元気で健康な今、自分自身の最期について考えてみてください。去る2月には、がんで亡くなる父親の姿を追ったドキュメンタリー映画「エンディング・ノート」を上映し、大きな反響をいただきました。再上映の要望も数多くいただいていますので、今後の上映会についても検討していきます。

同時に「島田市医療マップ」を2,500冊作成しました。お住まいの地域の医療機関や薬局などを知っていただくよう、中学校区単位で医療機関などの所在地・電話番号・診療日・診療時間などの基本的な情報が掲載されています。ぜひ、ご活用ください。

地方創生総合戦略って何なの(平成27年度4月号)

「地方創生総合戦略って結局は何なの?」と尋ねられることがあります。端的に言えば、地方に仕事を創り、東京に集まりすぎた人口を地方に戻し、子どもを増やして、地方に元気を取り戻すための政策です。

島田市と同じく、今、地方では少子化と人口流出が続いています。全国から若者が集まっていく東京圏、特に東京都の合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子どもの数)は1.13人(H25)と極めて低く、地方は疲弊し、このまま人口減少が進めば日本という国が立ちゆかなくなる、というデータをもとにこの地方創生の議論はスタートしています。

政府は、2060年に日本の人口を1億人程度に維持する目標を立て「1.地方に仕事をつくり安心して働けるようにする2.地方への新しい人の流れをつくる3.若い世代の結婚・出産・子育ての希望を叶える4.時代にあった地域をつくり、安心な暮らしを守るとともに地域と地域とが連携する政策を進める」ことに決めました。全国各地で、「しごと」が「ひと」を呼び、「ひと」が「しごと」を呼び込む好循環を確立して、「まち」に活力を取り戻す戦略を実行する、これが「地方創生」です。

大赤字が続いている国の財政状況を考えると、今後の地方への財政支援は全国一律に面倒を見る時代から「頑張る自治体とそうでない自治体は区別しますよ」という地域間競争の時代へと移っていきます。

島田市においても、平成27年度に総合戦略を策定し「地域に根づいた産業の育成、雇用創出、人口減少の歯止め」のプランを作成します。先行型として本年度は移住・定住相談会や結婚支援事業、子育て応援ポータルサイト立上げ、企業内子育て環境アップ交付金、市内業者の販路開拓支援、外国人観光客向け情報発信ネットワーク化(Wi-Fi)、観光特産品開発支援などを実施してまいります。

また、地域消費喚起・生活支援として6月を目途に、1万円で1万2,000円分のお買い物ができる「プレミアム金券」を約4万7,000冊販売する予定です。

これまでに継承されてきた産業・文化がしっかりと次世代につながり、故郷を守り、市民がいきいきと住み続けられる島田を創らねばなりません。この重責を感じながら平成27年度も責務を果たせるように頑張ってまいります。

市役所本庁舎建て替えについての判断(平成26年度3月号)

昨年の11月議会で、「市役所本庁舎の建て替えは、本年度末までに判断したい」と答弁しましたので、その検討結果を市民の皆様にお知らせします。
結論を先に申し上げると、「本庁舎は、当面の間、使い続ける」という決断をしました。以下、結論に至るまでの経過を説明させていただきます。
本庁舎(築52年)は、平成13・14年度に4億8,000万円をかけて耐震補強工事を実施し、建物の躯体は耐震性能が良い建物(耐震性能1b)にランクされています。しかし、天井や空調設備、雨どいなどは老朽化や経年劣化が進んでおり、これまでも大規模修繕を繰り返してきました。ここ数年は、年平均1,100万円ほどの修繕費がかかっています。

また、旧金谷町や旧川根町との合併に伴い、270人の職員が増加したため、本庁舎に職員を配置しきれず、プラザおおるりや保健福祉センター、金谷庁舎などへの分散を余儀なくされています。会議や打ち合わせのため、各部署と本庁舎の間を行き来する職員の移動時間も、職務遂行上の大きなロスと認識しています。

さらに、合併時に策定した「新市建設計画」を延長した結果、有利な起債である合併特例債を平成32年まで活用できるようになったことから、これを財源として建て直せば、国から交付税措置を受けられるという財政的メリットも考えました。

しかしながら、このスケジュールでは建設費250億円を見込む「新島田市民病院」の建設時期と重なってしまい、市の財政を圧迫しかねません。今後10年間には、次々と耐用年数を迎える小・中学校の建て替えも控えています。

このような状況下で、耐震性を有する本庁舎を平成32年までに建て替えることは得策ではないと判断しました。むしろ、今後の島田市の発展を見据えて、島田金谷IC周辺の土地利用をはじめ、金谷中学校跡地の利活用、公共施設の再配置、道路、橋梁などのインフラ整備などに対して、余裕をもった財政運営をしていくことが賢い選択であると考えます。

市民の幸福な生活と市の発展を思っての判断ですので、皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

消防団の活躍に感謝!(平成26年度2月号)

昨年大晦日の早朝に発生して6日間燃え続けた特種東海製紙の火災では、大量の煙と臭いが風に乗って流れ、新年早々、市民生活に多大なご迷惑をおかけしました。

出火元のチップサイロは密閉式の構造であったため、重機で建屋に穴を開け、屋内の木材チップを掻き出しながら建物の内と外から放水を続けるという困難な消火活動になりました(広報しまだ1月号13ページ参照)。

市は出火当日、現地に消防指揮本部を設け、元日からはプラザおおるり内の危機管理部に火災対応連絡室を設けて対応にあたりました。そこでは、同報無線・広報車・ホームページ・自治会への電話連絡などによる住民広報に努めるとともに、プラザおおるり内に一時避難所を開設して自主避難できる体制を整えました。

なお、鎮火までの間、市民の皆様から寄せられた苦情・問い合わせは約100件でした。鎮火後の消防・警察による実況見分を受け、1月27日には、市として消防法に基づく緊急査察を実施し、特種東海製紙に対して火災の再発防止と、さらなる防火体制の強化を指導しています。

今回の火災で出動した消防本部、消防団、特種東海製紙特設消防団の延べ人数は2,936人、車両は延べ316台。まさに彼らの使命感と団結力が、島田のまちを守ってくれました。

特に、6日間も昼夜を分かたず、交代で消火活動にあたってくれた消防団員の功績は多大なものがあります。団員は、昨年10月の台風18号・19号の接近時にも危険を顧みず、徹夜で水防活動に尽力してくれました。

いざというときに地域住民の「安心・安全」を守り、奉仕の精神をもって日夜献身的な活動をされている消防団(団員889人)の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。

また、団員が心置きなく消防団活動に参加できるのは、ご家族の支えと理解があればこそであり、ご家族の皆様にも心より感謝申し上げます。

昨年は、全国の各地で土砂災害など大規模な自然災害が発生しました。島田市においても災害はいつ起こるか分かりません。常に市民の「安心・安全」を守るべく、島田市の防災対策、危機管理体制をさらに充実強化する1年にしてまいります。

協働のまちづくりと自治基本条例について(平成26年度1月号)

皆さんの地域では、地域の清掃や子育て支援、小学生の登下校時の見守り活動などをしていますね。防災訓練や公会堂を使った高齢者支援なども多くの地域で行われています。地域のために自分たちでできることを考え、公共的な役割を担っています。こうした「新しい公共観」に立って、市民と行政が連携し、共に対等な立場で参画することを「協働」といいます。自ら行動し、互いに認め合い、役立ち合うことです。これらがうまくかみ合い機能してはじめて、市民主体による「協働のまちづくり」が前進すると考えています。

そのためには、市民と行政が交流し、意見を交わし合い、まちづくりや計画づくりに、共に参画する機会や場が必要です。また、これらの機会や場を設けるためには、何らかの仕組みやルールが必要になります。そこで、現在検討しているのが「島田市自治基本条例」の制定です。

去る12月13日、15人の市民委員で組織する「自治基本条例を考える市民会議」がスタートしました。自治基本条例は、さまざまな地域課題への対応やまちづくりを進めるに当たり、誰がどんな役割を担い、どのような方法で決めていくのかを明文化したもので、まちづくりの仕組みや基本ルールを定めた条例です。多くの自治体では、情報の共有や市民参加・協働などの自治の基本原則、自治を担う市民・議会・行政のそれぞれの役割と責務、情報公開・審議会などへの市民参加や住民投票など、自治を推進する制度について定めています。県内でも、静岡市をはじめとする5市町が既に、自治基本条例を設けています。

市民会議は今後、計20回の開催を予定しており、年度内の市民会議では委員の皆さんに市民の視点から、島田市のまちづくりのあり方などについて活発に意見交換していただくとともに、他市の事例なども学び、条例制定の必要性を確認していくことになります。

来年度からは、市民会議委員の皆さんと市役所内に設置する組織が一緒になって、条例の制定作業を進めていき、平成29年4月1日の施行を目指していきます。

自治基本条例を考える市民会議での話し合いの経過や内容については、今後、広報紙や市ホームページなどでお知らせしていきます。

牛尾山開削工事と牛尾実験所遺跡について(平成26年度12月号)

11月19日、市民有志でつくる牛尾実験所跡遺跡を守る会から、「第二海軍技術廠しょう牛尾実験所」の遺跡保存を求める3,163人分の署名をいただきました。

牛尾実験所は、旧海軍が米軍機B29などを墜落させる強力電磁波兵器を極秘研究していた島田実験所の疎開先として建設中だった太平洋戦争末期の遺跡です。

この遺跡は、大井川を改修する牛尾山狭窄部開削工事の過程で存在が明らかになり、県教育委員会とも協議して発掘調査を進めてきました。これまで市民を対象とした現地説明会を4回、専門家によるシンポジウムなども2回開催しています。

他方、この牛尾山地先は川幅が約300m(すぐ上流部の川幅は約600m)と急に狭くなっているため、大雨による出水時には上流側で水位が上昇し甚大な被害が出ることも予想され、地域住民は常に不安を抱えてきました。昭和29年に要望活動を開始し、実に60年の歳月をかけて、平成24年度から牛尾山狭窄部の開削工事が開始されました。川幅を約450mに広げ、洪水時の河川水位を約1.4m下げる計画で、地元住民からは「これで地域の安心・安全が図れる」と期待の声が寄せられています。

また、守る会からは、「治水の重要性は十分承知しているが、遺跡が残るよう牛尾山の開削を予定より小規模にし、その分河床を掘って流量を確保できないか」と具体的提案をいただきました。この提案について、11月26日、国土交通省静岡河川事務所と協議の場をもちましたが、提案の内容では、目標とする流量を安全に流下させることができないことや、水衝部(水流があたる場所)の変化により堤防の決壊の危険性が増大するおそれがあるなどのデータが示され、遺跡を残すことは難しいという結論に至りました。

地球温暖化などによって時間雨量100ミリを超えるゲリラ豪雨も珍しくない昨今です。市民の生命財産を守ることが市長の最大の責務と考え、牛尾山開削工事を当初の計画通り進めることを、何卒、御理解ください。

なお、牛尾実験所跡遺跡については、測量図・写真・専門家の調査結果等資料を整え、しっかり記録保存いたします。

リニア中央新幹線工事と大井川について(平成26年度11月号)

去る10月17日、太田国土交通相はJR東海が2027年の開業を目指す「リニア中央新幹線」(東京~名古屋)の工事実施計画を認可しました。翌週には柘植(つげ)JR東海社長が、認可を報告するために川勝知事を訪ね「工事の安全、環境保全、地域との連携の3点を丁寧にやる姿勢を伝えた」と報道されています。

今後JR東海は、地元関係者を対象とした説明会を開催するなど、建設工事の手続きに着手することになります。

しかし、この工事は水資源をはじめ、環境に与える影響の大きさが指摘されており、今般の認可は、地域住民に対して納得のいく説明がないままの「見切り発車」と言わざるを得ません。

とりわけ、南アルプスに源を発する大井川の流量減少は、流域住民の生活に直結する重大な問題です。これまでも、大規模なトンネル工事によって周辺の井戸が枯れ、滝が枯渇した事例がいくつも報告されています。リニアの山梨実験線でも、トンネルの掘削に伴い多数の水枯れが発生しました。

こうした実例があるにもかかわらず、南アルプスの地下1,000mの掘削工事において「環境保全」は可能なのでしょうか。

大井川の水は命の源です。リニアが走っていない現在でも、大井川の渇水期には飲料水・農業用水・工業用水の取水制限が行われています。だからこそ私は「大井川の水は大井川へ戻す」ことを最優先に訴えてきました。

しかし現時点でもJR東海は、大井川へ戻すための工法や流量減少が発生した際の対応について、具体策を提示していません。具体策提示に関する覚書の締結をJR東海に申し入れましたが、色よい返事は得られませんでした。

今後も私は、大井川流域の9市2町と連携し、JR東海に対し大井川の水の具体的な保全対策を着工前に提示することを粘り強く求めていきます。

工事が進捗してから後悔しても、自然環境も水も取り戻すことはできません。子どもたちの世代に豊かな大井川の恵みを残すには、地域住民が声を上げることが必要です。

 市民会館について(平成26年度10月号)

約1,500人の収容人数を誇る「島田市民会館」は、音楽や演劇の観賞会、学校の発表会や各種大会など、文化活動の拠点として大勢の方々に利用され、幾多の歴史を残してきました。

しかし昨年の耐震診断で、大規模地震の際に倒壊・崩壊が想定されるという結果となったことから、市民の命を最優先に考え、現在は使用を中止しています。

その後の調査で、壁を厚くし柱を増やす「耐震補強」に20億円、現在の使い勝手を温存する「免震構造」ならば45億円の費用がかかることが分かりました。

さらに、築50年近い建物のため、座席等設備機器の更新や建物自体の大規模修繕・改修にも多額の経費が見込まれます。

つまり、リニューアルには新築と大差ない金額がかることになり、断念せざるを得ないという結論に至りました。

また、現施設の解体には1億5,000万円以上の経費が見込まれ、解体時には周辺住民の皆様のご理解も得なければなりません。国等の助成制度を視野に入れ費用の捻出を考えていきます。

一方、5月には1万7,675人もの皆さんから再建への署名をいただき、多くの市民の声として重く受け止めさせていただきました。中でも、島商吹奏楽部の皆さん一人ひとりからのメッセージには、とても感銘を受けました。次の10年を見据えると、病院・学校・市役所など、いくつもの施設整備が必要です。しかし、少子高齢化・人口減少の時代に突入し、医療・介護・福祉の経費が増えていく時代、公共施設のあり方も見直していかなければなりません。

市民会館の今後については、今年度末までに「公共施設マネジメント」を策定し、来年度の公共施設再配置計画の中で検討していきます。

9月議会では、他のホールと市民会館との利用料の差額を補てんする措置について、議決をいただきました。50万円を限度に、今年4月までさかのぼり助成しますので、詳しくは文化課(☎46-2344)にご連絡ください。

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市長戦略部秘書課秘書渉外担当

島田市中央町1-1

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ファックス:0547-34-1425