PFI(Private Finance Initiative)って?

 PFIは、1980年代後半のイギリスにおいて、民間資金やノウハウ等を活用して公共施設を整備したり、公共サービスを提供するために導入された手法です。

 我が国においては、平成11年7月に「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」(PFI法)など関係法令が制定され、実施方針を公表ずみのPFI事業は、年々増加しており、平成17年度末は230件となっています。

 PFIでは、民間の資金や技術的・経営ノウハウを積極的に活用して、効率的で質の高い行政サービスを達成することを目的としています。
 このため、導入方針の決定(特定事業の選定)の際には必ず今までの事業方式とPFI方式の事業期間全体の財政負担等を比較検証することとされており、 
VFMの達成が確認でき、かつ現行制度下で実現可能であると判断される場合に、PFIを導入する仕組みになっています。

PFIの対象となる公共施設等(PFI法第2条)

1 道路、鉄道、港湾、空港、河川、公園、水道、下水道、工業用水道等の公共施設
2 庁舎、宿舎等の公共施設
3 公営住宅及び教育文化施設、廃棄物処理施設、医療施設、社会福祉施設、更生保護施設、駐車場、地下街等の公益的施設
4 情報通信施設、熱供給施設、新エネルギー施設、リサイクル施設(廃棄物処理施設除く。)、観光施設及び研究施設
5 これらの施設に準ずる施設として政令で定めるもの

一般的な仕組み

 PFI事業では、民間企業がPFI事業を行う主体になり、自ら資金を調達して施設の設計・建設から維持管理・運営までのサービスを提供することになります。

 市は、提供されるサービスの内容や水準を決定し、サービス内容の水準を保つための監視等を行うことになります。
 提供するサービス内容が施設の設計、建設に加え、施設の維持管理、運営までを含んでいるため、PFI事業に応募しようとする企業は、複数の異業種企業等とコンソーシアム(企業連合)を組むケースが多いようです。

 なお、PFI事業は公共事業でありサービスの安定かつ継続的な提供が求められます。このため、コンソーシアムに参加する企業の経営状態がPFI事業に悪影響を与えないように、それぞれが出資してPFI事業を実施するための「特定目的会社」(SPC:Special Purpose Company)を設立し、この親会社から独立したSPCがPFI事業を実施することが一般的です。
 このSPCは、事業に必要な資金をプロジェクト・ファイナンスという融資方法により調達し、コンソーシアムに参加している企業と工事請負契約や管理運営委託契約などの個々の契約を結び、PFI事業を実施することになります。さらに、PSCは必要により、事業のリスクをカバーするため、保険会社と保険契約を締結する場合もあります。

 VFM(Value for Money)とは?

 VFMとは、PFIにおける最も重要な概念のひとつで、税金(Money)の使用価値(Value)を最も高めようとする考え方。

 PFI方式の採用によるVFMの達成は、今までの公共事業方式と比べ、次により検証される。
 1 サービス水準が一定であれば、公共の負担するコストが今までより低減すること。
 2 コストが今までと同じであれば、サービス水準が向上すること。

 この場合のコストは、市が事業期間(ライフサイクル)にわたって支出する財政支出額(公共が負担するリスクの調整分を含む。)を適正な割引率で現在価値に換算したものが用いられる。 

 
プロジェクト・ファイナンスとは?

 プロジェクト・ファイナンスとは、資源開発、大型プラント建設、大規模土木事業などのビッグ・プロジェクトで用いられてきた資金調達手段で、今までのコーポレート・ファイナンスが親会社自体の信用力や土地を主な担保とするのに対して、事業自体のキャッシュフロー(事業活動による資金の流出入のこと。)を主な返済原資とする事業融資方式。

 資金調達者側のメリットとしては、ノン・リコース(不遡及)あるいはリミテッド・リコース(限定遡及)型の借入となるため、基本的にはプロジェクト破綻時の負担が限定される。更に、プロジェクトの事業主体となるSPCを設立し、そのSPCがプロジェクトの信用力で資金調達を行うことを目指すので、親会社から見た場合にオフ・バランス(貸借対照表に表示されない取引のこと。)の効果も期待できる。

 一方、公共側のメリットとしては、プロジェクト事業体が契約に基づく確実なファイナンスを受けていることにより、プロジェクトが安定する。その結果、長期にわたるサービス提供の安定的確保が期待できる点にある。
  


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