1.景観って何だろう?
私たちが日ごろから目にしている「緑・山なみなどの自然」や「道路・建築物などの街並み」を一体的にながめ、感じた様子のことを『景観』と言います。
“風景”や“景色”と違うのは、目で見たときに「きれいだな」「気持ちいいな」と感じる“心”が入ってくることです。
『百聞は一見に如かず』という言葉がありますが、目で見て感じる印象というのは強く心に残るものです。
「美しいな」「楽しいな」「安心だな」など、心を満足させることができる景観が良い景観だと言えると思います。
2.島田らしい景観って何だろう?
島田市の地形は、北部の山間地域と南部の台地及びその2つに挟まれた大井川の扇状地から形成されています。
市街地の周囲は山、台地に囲まれており、その起伏によって豊富な眺望点や斜面林をつくりだしています。
また、川幅約1kmにも及ぶ大井川によって市内が大きく二分されますが、大井川がもたらす豊かな恵みは茶業、木材、企業立地などのほか旧東海道の川越しの歴史など、島田市の景観に重要な関わりをもっています。
このように恵まれた自然や地形によって、広大な大茶園などの営農の景観、旧東海道や蓬莱橋、各地の寺社仏閣による歴史的な景観、整備された市街地の景観など私たちが“島田らしさ”を感じる景観が形成されてきました。
また、伝統的な祭りや行事が受け継がれているのと同様に、マラソンやグラウンドゴルフなどスポーツによる健康的な景観や、各種イベントや地域興しなど各地で行われているまちづくり活動なども、賑わいや活気を感じる“島田らしい”景観として新たに根付いてきています。
3.なぜ景観形成に取り組むのだろう?
新芽が芽吹き風薫るような広大な茶園や、そこから望める富士山の眺望、桜並木の中を汽笛を鳴らして走るSLなど、見たときに“美しい”“素敵だ”“楽しそう”と感じさせる景観は、「ここに行ってみたい」という行動のきっかけになります。
また、住宅地であれば“快適さ”や“安心”を感じさせる景観は「ここに住んでみたい」「ずっとここで暮らしていたい」という地域への愛着を育みます。
良好な景観は、暮らしにうるおいや安らぎをもたらし、地域への誇りと愛着を感じさせ、まちの個性を育み、地域に活力を与えます。
一方、空き店舗や空き地の増加、ごみの不法投棄、周辺環境への配慮を欠いた開発行為などはまちの景観を悪化させるだけでなく、市民生活の豊かさや都市活動の元気さをも失うことになります。
「良好な景観」は、単なる眺めの美しさだけでなく、「暮らしの豊かさや市民の地域への愛着」などが映し出されたまちの様子でもあります。こうした景観を市民・事業者・行政が協働して形づくることが、そこに暮らす人、働く人の生活の質を高め、さらには島田市の発展につながることだと言えます。
- 『景観って何だろう?(PDF:589KB)』についてはこちらもご覧ください。
こちらもご覧ください
- 美しい国づくり政策大綱(国土交通省ホームページ)
- 景観まちづくり(国土交通省ホームページ)