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所信表明(平成25年6月)

平成25年6月7日に行われた平成25年6月議会定例会における染谷市長の所信表明全文を掲載します。

いま、島田が変わるとき

はじめに

私は、5月19日に執行されました市長選挙におきまして、市民の皆さまからの厳粛な負託を受け、島田市長として市政の執行に当たらせていただくことになりました。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

平成25年6月島田市議会定例会において、議長のお許しをいただき、議員の皆さまをはじめ、10万余の市民の皆さまに、所信の一端を申し述べる機会をいただきましたことは、この上ない光栄であり、市政を担う責務の重大さに、改めて身が引き締まる思いでございます。

このたびの選挙では、10年間、教育委員として教育行政に関わった以外、行政の実務経験がない私を、多くの方々が支持してくださり、この場へと送り出してくださいました。

このことは、市民の皆さまが市政に対して変化を求めた証しだと思っております。まさに、「民意」という大きな風が吹いた結果と言えましょう。市民生活を覆う危機感や閉塞感といったものが、「島田を変えたい」という切なる思いとなって、私の背中を押してくださったに違いありません。

皆さまからいただいた御支援の大きさは、そのまま期待の大きさであると肝に銘じ、その期待に、そしてその負託にお応えできるよう、これからの4年間、誠心誠意、力の限り、市政運営に取り組むことをお誓い申し上げる次第です。

4つの基本姿勢

選挙期間中、私は市民の皆さまの心に届くよう、日々懸命に、私の目指す市政の在り方を訴え続けてまいりました。それは、そのまま、これからの私の市政運営における最も尊重すべき思い、いわば市政運営の基本姿勢でございます。

公平、公正で、市民の声が届く市政の実現

その1つが、「公平、公正で、市民の声が届く市政の実現」です。

市政の主役であるべき市民の皆さまが置き去りにされることなく、その声が最も尊重される政治へと転換しなければなりません。市民の皆さまの意見や思いをしっかりと受け止める場を設けると同時に、それが市政へと反映されるシステムを確立することが必要です。

そこで私は、その手立ての一つとして、「(仮称)まちづくり百人会議」の創設を今後、提案してまいりたいと考えております。その狙いは、誰もがどんな意見でも自由に発言・発表できる場を確保することにより、「市民参加によるまちづくり」を推進していくことにあります。

市民の皆さま一人ひとりが、「自分たちのまちのために、自分は何ができるのか」を真剣に考え、それを声にしていくことで、島田市は一層住み良いまちになっていくと確信しております。

行政が情報を積極的に提示し、市民の皆さまが自分の考えを声に出し、それを行政がしっかりと受け止める。この双方向のやり取りの繰り返しこそが、相互の信頼関係を築くと同時に、「見える・分かる・聴ける」市政を実現させるのだと考えております。

私は、近い将来、自治体の憲法と言われる「まちづくり基本条例(自治基本条例)」を市民の皆さまとともに制定してまいりたいと考えておりますが、この条例は、まさに市民と行政との信頼関係を礎として市民参加のまちづくりを推進するためのものでございます。

情報開示

2つ目は、市政に透明性を確保するための「情報開示」でございます。

このまちの主役は市民の皆さまです。いわば、市民の皆さまこそが市の頂点に存在しているのです。その市民の皆さまの判断を的確なものとするためには、行政が正しい情報を、適時、伝えることが必要条件となります。すべての情報を分りやすく提供していくことで、開かれた市役所へと変わっていけると確信しております。

重要施策にかかわる意思決定は、そのプロセスを市民の皆さまと共有し、誰にも見える形とすることが民主主義の原点でございます。そのために、種々の場面・局面において、さまざまな方法を駆使しながら、徹底した情報開示を進めてまいります。

情報通信分野の進歩は目覚ましいものがあり、いまやどこからでも情報送信ができ、どこにいても、それを取得することが可能となってまいりました。私は以前から、インターネット上にホームページを開設し、広く情報を提供してまいりました。また、ブログ、ツイッター、さらにはフェイスブックなどを活用して、幅広い層へと私の思いを伝えてまいりました。これらの情報発信手段を今後、一定のルールを設けたうえで、市政の情報提供にも大いに活用してまいりたいと考えております。これにより、若い世代の意見にも耳を傾けることが可能となり、幅広い意見を市政に反映できるものと考えております。もちろん、これまでの情報発信手段である「広報しまだ」や「ホームページ」、「FM島田」なども最大限活用し、一人でも多くの方に情報が行き届くよう努めてまいります。

また、一方的に情報を提示するだけでなく、市民の皆さまとの対話にも力を注いでまいります。先に述べましたとおり、「(仮称)まちづくり百人会議」の実施などを通し、市民の皆さまの声をしっかり受け止め、市政に反映させてまいる所存でございます。

広域行政の必要性

3つ目として、私は、「広域行政の必要性」を訴えてまいりました。

交通網や交通手段の整備、情報通信手段の発達・普及により、人々の活動範囲は、行政区域を越えて格段に広がっております。このような状況の中で、政治的行政体を維持しつつ、複数の市町が協力・連携して、必要な事務事業を共同処理することで、より効率的な市民サービスの提供が可能となります。

こうしたことから、市民の生命・財産を守るための地域医療や消防・救急、防災をはじめ、環境保全、観光振興、施設の共同利用などの分野で、広域での連携を積極的に推進するため、近隣市町との協議を行ってまいりたいと考えております。

財政の健全化

そして、4つ目が「財政の健全化」です。

当市では、年を追うごとに厳しさを増す財政状況の中で、不足する財源を市債の発行に頼ってきた経緯がございます。その結果、毎年の予算は公債費により圧迫され、ますます厳しい財政状況へと追い込まれてまいりました。さらに今後、合併算定替の適用期間満了による地方交付税の減額も確実となっており、財政状況は一層厳しさを増すことが懸念されております。

財政の立て直しは一朝一夕にできるものでは決してございません。だからこそ可能な限り早い時期に、その道筋を付けておくことが重要となってまいります。

そのためには、今まで以上に行財政改革を推進するとともに、税金の使いみちの優先順位を明らかにする必要がございます。つまり、施策の推進や予算の配分において「選択と集中」を更に徹底するということでございます。新規に実施する社会資本の整備は、優先順位が高く、真に必要と考えられるものに絞ることで、徐々に健全な財政へと近づけてまいりたいと考えております。無理・無駄を排除した財政運営に努めることが、健全化への近道だと思っております。

本年度の予算につきましては、平成25年2月定例会において既に可決、成立しておりますので、今後の政策決定に伴う予算は、本年度の補正予算案、または、平成26年度当初予算案として提出していきたいと考えておりますので、その際には適切なる御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。

以上の4点が、今後、私が市政の舵取りをするにあたり尊重していく基本姿勢でございます。地域に元気や活力が満ち溢れるまち、市民満足度の高いまちを築くために、力の限り努めてまいりますので、議員各位におかれましても、なにとぞ、御理解・御協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

法令遵守と融和

5月29日、市長に就任し、開口一番、市の職員に申し伝えたことが2つございます。

法令遵守(コンプライアンス)の徹底

その1つ目が、事務を執行する上で法令遵守(コンプライアンス)を徹底するということです。これは単に法を守るということだけでなく、組織としてのルールを尊ぶことで正しい組織の在り方を実現し、同時に、職員相互の信頼関係を構築するということでございます。法令遵守を徹底することで、個々の職員の能力のみにとどまらず、市役所としての組織力をいかんなく発揮できる行政体になれると確信しております。

私の使命は、「市民のための政治を行う」こと以外にございません。これを実現するためには、法令遵守に裏打ちされた組織の力が不可欠と考え、このことを真っ先に職員に伝えたわけでございます。

融和

職員に伝えた2つ目が「融和」ということでございます。

このたびの選挙は、これまでの人生において私が経験したことのない最も過酷な試練でございました。まさに市を2分した激しい選挙となりました。結果は御案内のとおりですが、ここで忘れてはならないことは、2万5千人を上回る市民の皆さんが前市長に一票を投じられたという厳然たる事実です。

今後、市政を円滑に運営していくに当たっては、市民の皆さまと事業者と行政が一体となって、協働によるまちづくりに取り組むことが極めて重要となってまいります。そのためには、選挙期間中におけるそれぞれの立場を越えて、「融和」の理念の下で、新たなまちづくりを図っていくことが不可欠だと考えております。今後、島田市民が力を一つにするためのキーワードが、この「融和」であることは間違いありません。

私だけでなく、市の職員全員が、この2つの事柄を心に刻みつけて、それぞれの役割を全うしてまいる所存でございます。

市長としての責務

市役所には多くの優れた職員が在籍しております。しかし、いくら優秀な人材であっても、それぞれの職員が別々の方向を向いていたのでは、市民の皆さまに御満足いただけるサービスは提供できません。

市の最高責任者たる市長の責務は、コンダクター(指揮者)としての能力を発揮することであると考えております。市長は、強い意志をもって、人材の能力を活かし、束ね、組織を動かす―これが、私の考える市を代表するリーダーとしての市長の姿であり、責務であると思っております。

市政というステージで市長が振るタクト(指揮棒)には、市民の皆さまへの思いが込められております。その先には全職員が、持てる力の全てを発揮し、各々の役割を奏でております。ステージ上が一体のチームとなり、美しいハーモニーを奏でることができるよう、一丸となって市政運営に邁進してまいります。

後期基本計画の策定

当市においては、当面、解決しなければならない課題が山積している状況です。市長就任以来、さまざまな報告や資料に触れ、想像以上に困難かつ差し迫った課題が多いことに正直、驚きを隠すことができません。

これらの諸課題を迅速、的確に解決に導くためには、これまでと異なる視点による思い切った方針の転換が必要となってまいります。これまでの体制の中で決定された施策や事業について、その全てを否定する考えはありません。しかし、今一度、市民の皆さまとともに考え直すべきものについては、優先順位をつけて見直していきたいと考えております。

幸いなことに、本年度は島田市総合計画後期基本計画の策定の年に当たっております。5年間を計画期間とする前期基本計画の最終年度が本年度となっておりますことから、後期基本計画として、来年度を初年度とする5か年計画を策定していくこととしております。

したがいまして、個別具体の施策や事業に関する方針や考え方は、今後、この後期基本計画の中で提示していくことといたします。これまでに実施が決定されていた施策や事業等につきましても、是々非々の立場に立って見直した上で、後期基本計画に位置づけてまいりたいと考えております。

後期基本計画の策定に当たりましては、市民アンケート調査をはじめ、各地区の皆さまやさまざまな団体との話合いを実施する予定でございます。多くの皆さまの御意見や御要望を参考に、活力ある未来を予感できる、そして、夢や希望を描ける計画にしてまいりたいと考えております。

市民病院と川根温泉宿泊施設

当市において多くの課題が山積していることは、先に申し上げたとおりでございますが、中でも、現在、直面している極めて重大な2つの案件については、緊急の対応が求められております。

一つは、市民の健康と安心のよりどころである市民病院のまちなかへの移転、そして、もう一つは、巨費を投じて、いままさに行われようとしている川根温泉宿泊施設の建設でございます。

この差し迫った2つの案件への対応につきましては、一刻の猶予も許されないことを考慮し、緊急に協議・検討した結果、次のとおり方針を決定いたしました。

市民病院のまちなか移転

1つ目として、市民病院のまちなか移転計画に関しましては、計画を白紙に戻すとともに、まずは今後30年先を見据えた地域医療の在り方を、市民の皆さまや医師会をはじめとする医療関係機関、現場で働く医療従事者、さらには志太榛原2次医療圏の市町などと活発に議論し合い、多角的な検討を加えたうえで、可能な限り早い時期に、規模や時期、建設地などに関する新たな計画を立案してまいることといたしました。

市民病院に関しましては、建替えや移転の問題と同じく、医師をはじめとする医療従事者の確保が喫緊の課題でございます。さらにこれに関連し、総合病院として維持すべき機能や診療科目の検討も看過することはできません。これらのことは、病院経営にとどまらず、病院の存続自体にも直結する重要案件であるため、施設の建替え問題と合わせ、早急に対策を講じる必要性を認識しております。

川根温泉宿泊施設の建設

2つ目は、川根温泉宿泊施設の建設についてでございます。市長就任以来、最優先で、この案件について多方面から御意見をお聴きしながら、今後の方針について検討を重ねてまいりました。

その結果、施設の利用内容を一部見直すことで、これまでどおり事業を継続実施することといたしました。これは、以下の3点の事柄を最大限に尊重した結果でございます。1つには、本案件は、既に議会の議決を経て決定されており、多くの方の民意が反映されていること。2つには、既に工事が開始されており、一定程度の進捗を見ていること。3つには、雇用などに関し地元の期待が極めて大きいこと、でございます。

見直しの内容は、施設の機能を、これまでのように宿泊だけに限定せず、民間の経営・管理ノウハウによる健康増進機能や温泉療法機能、会議・研修機能を新たに付加するというものです。具体的には、客室の一部を多目的に利用できるスペースへと変更していくことを予定しております。新たな機能を加えることで、多くの市民の皆さまに活用され、愛される「市民のための交流拠点施設」として位置づけようとするものです。

なお、見直しに必要となる経費につきましては、この6月定例会において、追加提案させていただくことを考えております。

課題認識と政策の方向

この2つの案件以外にも、幾つかの重要な政策的課題がございます。それらについて、私の認識と政策の方向を大筋でお示ししておきたいと存じます。

定住人口及び交流人口の増加対策

まず、1つ目として、定住人口及び交流人口の増加対策が挙げられます。

これまで、交流人口増加策として、集客を目的とする事業を集中的に展開してきたところですが、私の心配は、政策が特定の行政分野へ過度に偏ることで、対応が不十分な分野が生じてしまうということです。

都市間競争、地域間競争の時代であることに鑑みれば、島田市を全国に広く発信することは、これからも重要なことでございます。しかし、外にばかり気を奪われるのではなく、まずは足元をしっかりと見据え、いま現にこのまちに暮らす10万余の市民の皆さまのための施策を、堅実・着実に実行していくことが市政運営の大原則だと考えております。

防災対策

次に、防災対策が挙げられます。

一昨年の3月11日以来、原発事故への対応や被災地の復興などと並び、巨大地震発生についてのリスク情報が日々、報道されております。これに対応するため私は、防災・減災対策に重点を置き、24時間365日対応できる万全の危機管理体制を構築してまいりたいと考えております。

防災対策に関連しましては、浜岡原子力発電所の問題も見過ごすことはできません。

当市は一部の市域を除いて、緊急時防護措置準備区域(UPZ)の31キロ圏内に含まれており、浜岡原発の再稼働に関して、市として何らかの意思表示が必要だと考えております。大本の原子力政策そのものについては国の守備範囲と考えておりますが、浜岡原発の扱いに関しては、市民の皆さまの生命・財産を守る立場から、現時点では、慎重に判断せざるをえないと考えております。

市民の皆さまにとっての究極の願いは、「安心して過ごせる暮らし」以外にありません。地震や風水害のような自然災害ばかりでなく、交通事故や犯罪、病気などのリスクから市民の皆さまを守り、心から安心を実感していただける島田市にしていくことを最大の目標として市政に取り組んでまいります。

公共インフラの更新

また、学校をはじめ、市民会館や市役所庁舎などの公共施設、さらには道路・橋梁、上下水道施設など、老朽化が進んだ公共インフラの更新についても、極めて深刻で重要な課題であると考えております。県内では既に、これへの対策に取り組み始めている市町もあると聞いております。

この公共施設マネジメントに関しましては、短期間での対応は困難と思われますので、まずは、実態を正確に把握し、評価するところから始め、数年をかけて、公共施設の在り方や再配置の考え方、保全の手法、経費の調達方法などを計画としてまとめてまいりたいと考えております。

産業振興

さらに、産業振興の課題も挙げられます。

農林業に関しては高齢化と後継者不足が最大の課題であると認識しております。このために、森林の管理は不十分となり、耕作放棄地も増加の一途を辿っている状況でございます。これらに対しては、これまでもさまざまな対策を講じてはおりますが、短期間での効果発現を期待できるものではなく、腰を据えて、地道に着実に対応してまいりたいと考えております。

また、新たな農業振興策として、地域農業の活性化について農業協同組合や農業に従事されている皆さまと話し合う場を設け、後継者が育つ魅力ある農業、時代に合った農業振興策を模索してまいりたいと考えております。

商業に関しましても、後継者の確保は難しく、さらに、郊外型大規模店舗の進出による影響も一層深刻化しております。

しかし、このまちには地道に努力している経営者も数多く、市は、まちに元気を取り戻そうと奮闘している経営者をこれからも積極的に応援してまいります。即効性のある対策を見出すことは難しい状況でございますが、商業者と行政が共に、知恵を出し合い、汗をかくことで、一人でも多くの元気な経営者が増え、市全体に活気が戻ることを期待しているところでございます。

また、市に活力を取り戻し、十分な雇用機会を確保するための企業誘致にも力を注いでまいりたいと考えております。東名高速道路に加え、昨年開通した新東名、開港5年目を迎えた富士山静岡空港、さらに御前崎港へと続く国道473号など、他の地域に例を見ないほどの優れた条件が整っております。この高速交通結節点という優位性を積極的に前面に押し出し、全国の企業へ立地を働きかけてまいります。

優位性と独自性

当市には、大井川の恵みをはじめ、美しい景観や山里の自然など、類い稀な恵まれた環境があります。宿場町として栄えた歴史や伝統、それに裏打ちされた文化もあります。そして何より、人と人との顔が見えるつながりや子どもの成長をやさしく見守る地域力など、都会にはない地方都市の住み心地の良さがあります。

また、先に申し上げた国内有数の高速交通基盤をはじめ、多彩な可能性を秘めた富士山静岡空港、世界に誇る牧之原大茶園、SLをはじめとする観光資源、強固な地盤や豊富な水資源等の地形的条件、カーボン・オフセットとしての森林資源、等々、高い都市力を示す優位性がございます。

このように、このまちは、ほかには負けない優位性を秘めています。私は、このまちが秘めている優位性やオリジナリティに軸足を置き、他の地域にはない、ユニークで絶対的な価値を徹底的に追求していこうと考えております。

野守の池に設置されたイルミネーションは、確かに美しく見る者を魅了するかもしれません。しかし、イルミネーション自体は、他の地域にも立派なものが幾つもございます。野守の池には、何も足さなくても人を惹きつける、そこにしかない独自の魅力があるはずだと考えております。それこそが、オリジナリティそのものであり、その独自資源を生かしてこその活性化であろうと思っております。

地方分権、地域主権の時代にあって、地方自治体の自主性と自立性は、今後、ますます求められてまいります。住む者と行政が一体となり、ここにしかないオリジナリティを生かしながら、自分たちのまちを自分たちでつくる。これこそが、憲法に規定された「地方自治の本旨」である住民自治を具現化するための最良の方法であると考えております。

長い時間の中で培われてきたこのまちの魅力を守り、後世へと伝えると同時に、わがまち固有の優位性、独自性を生かしてさらに成長、飛躍するまちへと育て上げるため、皆さまに支えられながらこの身を尽くしてまいる覚悟でございます。

結び

私には、「公平・公正で市民の声が届くまちをつくってほしい」という市民の皆さまの負託に応える義務があります。これから多くの市民の皆さまと対話し、ともに知恵を出し合い、島田市を、「信頼されるまち」「安心を実感できるまち」へと変えていくことを最大の目標として、全身全霊で取り組んでまいります。

まさに、「いま、島田を変えるとき、そして、島田が変わるとき」です。

市民の皆さま、議員の皆さまにおかれましては、私の市政運営に対する姿勢に御賛同いただくとともに、今後の格段の御支援、御協力を賜りますよう、重ねてお願い申し上げ、市長就任に当たっての所信表明といたします。

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