開催期間:平成29年11月2日(木)~12月3日(日)
江戸から明治・大正にかけての日本の木綿、異国の木綿を展示。
「パッチワークキルトをきっかけに日本やインド、フランスの古い布に魅せられ30年近くなりました。日を追うごとに貴重になっていく布にはさみを入れることができなくなり、気が付けば箪笥からあふれるほどのコレクションになっていました。
日本では木綿が庶民に広がり始めたのは江戸末期です。その時代には女性たちが家族の衣類を調達するために綿や麻を栽培し、糸にして機を織りました。過酷でつつましい暮らしの中で美しい布が生まれました。
最初は晴れ着に仕立てられ、普段着に下がり、仕事着やこどもの衣類になりました。傷めば継ぎ接ぎされ、弱くなった布は刺し子を施したり、裂き織で再生されました。柔らかくなった布は赤ちゃんのおしめとしても使われました。どんな小さな布も捨てることなく、最後は溶けて消えました。
その当時織られた布がまだ残っています。宝物のように大切にされ、時代の波に取り残された布たちが縁あって私のところへやってきました。
現代に目を覚ました古布たちの晴れ姿をご堪能ください。」<古布収集・土田道子>
11月3日(金・祝)の無料開放日に素敵なイベントが行われます。
◆古布でクルミボタンをつくろう
9:30~11:30
講師:土田道子
会場:日本家屋
◆JAZZライブ
14:00~16:00
出演:ユニットT2(小島太郎・大石俊雄)with 若林みわ
会場:分館中庭(雨天の場合は版画記念館)