瑠璃釉兎香合「福」字銘
17世紀末~18世紀初頭
瑠璃地染付色絵金銀彩富嶽図四方脚付皿
17世紀後半
作風から見て、延宝・天和(1673~83年)頃の作と考えられます。型をつかって薄く四方入角に作られ、皿の裏には四隅に小さな脚がつけられています。膳に発想を得て、皿の形式にまとめあげた和様の形です。器面に描かれている文様は、瑠璃と色絵で表現される富嶽図です。染付で富嶽図を描き、見込にはやや薄い瑠璃釉を全体にかけ廻し、さらに赤絵と金銀彩を施しています。そして端正な器のなかに、瑠璃釉ならではの富嶽図が表わされています。
瑠璃地色絵金銀彩桐丸文瓢形捻徳利
17世紀後半
瓢箪形の器面に6本の筋目をつけ、これを捻って刻んで作られています。この技法は、中国の明朝末期(17世紀中葉~後半)に景徳鎮窯が造った「祥瑞」とよばれる日本の茶人むけの染付や瑠璃釉磁を手本としています。釉はやや薄めで、透明度があり、そのさわやかな風韻は17世紀中葉から後半にかけての伊万里焼瑠璃釉磁の特色といわれています。その後、赤絵具で丸文を描き、そのなかに金箔で桐の紋章を表わしています。紺色の地釉との融和を考慮し、品位のある紋様に仕上がっています。
瑠璃釉徳利
18世紀
李朝分院窯の瑠璃は伊万里焼の瑠璃とは、釉調も造形も異なる趣があります。技術的に完璧な伊万里焼に対して、分院窯のそれは技術を超越し、そこはかとない風韻が漂っています。この徳利に見る通り、あたかも染付ではないかと思われるような施釉が、独特の暈しによって余韻を生み出しています。
瑠璃釉茶碗(尾張銘)
江戸時代後期
瑠璃釉七宝透文四方筆筒
18世紀
瑠璃釉唐花文木瓜形墨床
17世紀末~18世紀前半
この墨床は、成形や文様表現に型が使われています。木瓜形の天板に唐花文が浮彫りされ、深い瑠璃釉を通して白磁のような効果がみられ、細やかな逸品に仕上がっています。伊万里焼でも文房具は焼かれていますが、現存する作品は多くありません。
瑠璃白抜染付松竹梅文蓋付茶碗
19世紀初~中葉
瑠璃地金彩芦雁図小皿
18世紀初頭
瑠璃釉水葵文皿
19世紀~20世紀