第6回大検証!大井川は文化の境界線か!?(令和7年2月23日~令和7年8月16日まで実施したアンケート)
かつて、駿河国と遠江国の境界線であった大井川は、明治時代以降も郡の境界となっていました。「越すに越されぬ大井川」と言われ、東海道の難所のひとつであった大井川は、その東と西の言語・文化の違いについて古くから研究されてきました。
土器の出土、雑煮の煮方や方言等、大井川が境界線になるという研究がある一方、江戸時代から明治維新まで続いた川越制度や、渡船のため対岸同士の交流が盛んで境界になり得ないという指摘もあります。むしろ、東西の文化が混ざり合い、交差する場所であったと言います。
そもそも、日本の中央部に位置する静岡はいったい何地方なのか、ある時は東海、ある時は中部、関東。そんな静岡のほぼ中央部を流れ、島田市のど真ん中を流れている大井川。果たして、大井川は文化の境界線か、はたまた交差点か、島田市博物館で大検証しています。
今回は令和7年2月から約6か月実施した第6回大検証!の結果について発表します。
ひなあられはお米?もち米?
▲関東風のひなあられ(お米からできていて甘く軽い食感)
▲関西風のひなあられ(もち米からできていて甘辛いおかき)
・全国地図の滋賀県・三重県あたりを境にし、東で関東風のひなあられ、西で関西風のひなあられが食べられていることが分かった。
・静岡県内では大井川より東で赤いシール(関東風のひなあられ)220枚(88%)、青いシール(関西風のひなあられ)29枚(12%)。大井川より西で赤いシール118枚(72%)、青いシール45枚(28%)。大井川を境にして変化はないが、静岡県では圧倒的に関東風のひなあられが食べられていることが分かった。
定規?ものさし?せんひき?
・全国では、赤いシール(定規)98枚、青いシール(ものさし・さし)109枚、緑のシール(せんひき)18枚という結果になり、「せんひき」と呼ぶ人は一番少ない。また、「せんひき」と呼ぶのは静岡だけでなく、その近辺の群馬、栃木、千葉、愛知、三重にも分布している。
・静岡県内は、大井川を境にして変化はないが、赤いシール129枚、青いシール125枚、緑のシール308枚と「せんひき」と呼ぶ人が最も多い結果となった。
木製のカタカタで遊んだことはありますか?
▲島田市で製造された木製のカタカタ
・全国的では赤いシール(遊んだことがある)122枚、青いシール(遊んだことがない)63枚となり、木製のカタカタで遊んだことのない人の2倍近くの人が遊んだことがある。
・静岡県内では赤いシールが384枚、青いシールが92枚となり、遊んだことのない人の約4倍の人が遊んだことがあるということが分かった。
第6回大検証!大井川は東西文化の境界線か!?結果まとめ
今回の大検証!では、どの検証でも大井川は文化の境界線になっていませんでした。
分かったことは次の3つになります。冒頭の「静岡はいったい何地方なのか?」の問いには、ひなあられから見ると静岡は「関東」ということ、静岡は間違いなく「せんひき」県ということ、かつて島田市が全国シェアの7割を占めていたというカタカタは、全国で遊ばれていたことです。
